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食人族(1981)

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2015年12月29日(火)
Cannibal Holocaust 1981年 イタリア

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文芸坐で「悪魔のいけにえ」との2本立てというすごい組み合わせ。
こちらは初めて観ます。

冒頭はアマゾンの雄大な空撮風景にのどかな音楽。
そして4人の若者が奥地に記録に入って、2か月戻らないということで、捜索に入る人類学教授モンロー。
いきなり目にするのは姦通の処刑風景。

ガイドのミゲルの働き(素っ裸で交渉)でヤクモ族の村へ。
その奥には沼族と木族がいて、木族の村に入る。
そこで教授の機転でテープレコーダの歌を聞かせ、信頼を得て4人の残したフィルムを手に入れる。

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それを編集してテレビ放映しようというテレビ局とモンロー教授の攻防。
あまりの残酷さに結局は断念。しかしそのフィルムが流出して、映画になったという成り立ち。

でもいわゆるフッテイジもので、すべてやらせやフェイクです(一部の処刑場面や動物を殺す場面は本物)。
しかし、やらせの中でまたやらせを行っているという、ややこしい作りで、
裸やセックスシーンもたくさん出てくるので、胡散臭いのはすぐわかります。

それでも、行方不明の4人の家族へのインタビューがあったり、なかなか凝った構成です。

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途中、カメを捕まえてクビをはね、解体して食べる場面がありますが、
これがそのまま自分たちに起こるということを暗示しているわけですね。
その他にも、猿の頭を割るところとか、そういう場面がいくつかあって、胸がわるくなります。

有名な串刺しの女性など、人間に関するところはだいたい作り物とわかるのですが、
最期の方に出てくるヤリで殺された男が、連れ去られてチン切りされたり解体されていく部分はうまく撮ってあって、本物っぽくみえたりするので、嫌な感じ。
それに比べると、フェイという女性が裸にされて、レイプされ、首を切られるところは、作り物感があってまあ大丈夫。

最期に「食人族はいったいどっちなんだ」というモンロー教授の言葉が、妙にまともです。
彼も部族の女性にモテモテだったんですけどね。

映画としては、まあ、無理してみるほどのものではないですね。
フッテイジものとしては「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」のほうがずっといい出来です。

監督ルッジェロ・デオダート
脚本ジャンフランコ・クレリチ
原案ジャンフランコ・クレリチ
製作ジョヴァンニ・マッシーニ
提供フランコ・パラッジ 、 フランコ・ディヌンツィオ
撮影セルジオ・ドフィツィ
美術マッシモ・アントネッロ・ジェレング
音楽リズ・オルトラーニ
編集ビセンツィオ・トマージ
字幕野中重雄
●出演者
モンロー教授:ロバート・カーマン
フェイ:フランチェスカ・チアルディ
アラン:ガブリエル・ヨーク
ジャック:ペリー・ピルカネン
マーク:ルカ・バルバレスキー
フェリペ:リカルド・フュエンテス

※データはmovie walkerです。

白い肌の異常な夜(1971)

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2015年12月30日(水)
The Bequiled 1971年 アメリカ

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不思議な物語ですね。
南北戦争末期の南部、けがをして気を失った北軍兵士を、キノコ採りにきた女の子が見つける。
連れて帰ったところはガールスクール。
マーサ校長はじめ女性ばかりの学校。

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すぐに捕虜として引き渡そうという意見もある中、傷が治るまで置くことに。
このあたりから、兵士マクバーニー(イーストウッド)の方も嘘つきのやくざ者であることがわかりますし、
校長のほうも、兄との近親相姦が今に影響していることが描かれます。
「これ以上戦争が続けば、私は女を忘れてしまう」という心の言葉がまた妖しさを加速します。

マクバーニーは、若い教師エドウィナを誘惑し、キャロルの誘いにものり、マーサ校長にも言い寄る。
かなりいい加減なプレイボーイです。
それなのに、口から出るのは敬虔なクェーカー教徒という風なのです。

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それがばれて、階段から突き落とされ、そこからどんどん悲惨な目にあっていくのだけれど。

まあ、男のひどさもありますが、それにも増して女学生たちのかなり冷酷なところも描かれてます。
「足を埋めるのを見に行くの」というあたり、さらりとして見事です。

また、使用人の黒人女性も、マーサ校長の兄に乱暴された記憶があったり、愛人との仲をさかれた事があったりして、心にいろいろなものを抱えています。美人でもあります。

ラスト、ある意味そうなるよね、という結末で、女集団の怖さがじわじわくる映画でした。

監督ドン・シーゲル
脚本ジョン・B・シェリー 、 グライムス・グリス
原作トーマス・カリナン
製作ドン・シーゲル
撮影ブルース・サーティース
音楽ラロ・シフリン
編集カール・パインジター
●出演者
John_McBurneyクリント・イーストウッド
Marthaジェラルディン・ペイジ
Edwinaエリザベス・ハートマン
Carolジョー・アン・ハリス
Amyパメリン・ファーディン

※データはmovie walkerです。

テレマークの要塞(1965)

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2015年12月31日(木)
The Heroes of Telemark 1965年 イギリス/アメリカ

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1942年ドイツ占領下のノルウェーでの実話が元という。
一番とまどうのは、邦題の「要塞」でしょうね。
原題にはそんな言葉はないので、そこを期待すると肩すかしになります。

テレマークの工場で作られている原爆用の重水生産を、なんとか阻止しようとするレジスタンスの活動物語です。
そこに焦点を絞れば、かなりスリリングな感動ものになったのではないかと思いますが、・・・。

いきなり大学教授のカーク・ダグラスが暗室でいちゃついているというのは、設定としてどうも・・・。
その後も、レジスタンス活動に参加した彼が、山中の別荘にたどりつくとそこには別れた妻がいる、というのもどうも・・・。

歯磨きチューブの中にマイクロフィルムを隠しすとか、あるいは海に浮かぶ機雷を棒でよけるとか、雪山の中のスキー追跡劇など、スパイ活劇もどきの場面もいろいろあって、楽しめないこともないのですが、どうも盛り上がらないです。

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イギリスからの援軍機の墜落の理由がよくわからなかったり、ドイツ軍の警備があまりにゆるいのも変な感じです。
内容としては捕虜が殺されたり、かなりテレマーク市民は悲惨なめに会っているはずですが、それも描かれません。

ラストも、動機が不純な気もしますし、これまたドイツ軍のまぬけさ加減に助けられたという印象です。
なんとなくすっきりしないまま終わります。

史実に基づいているならば、もうちょっとやりようがあったんではないでしょうか?
まあ、このころの映画としてみれば、こんな感じなのでしょうか。

面白かったのは、爆薬のタイマーに使う時計が、いかにも昔の目覚まし時計みたいなやつだったことかな。

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監督アンソニー・マン
脚本アイヴァン・モファット 、 ベン・バーズマン
原作クヌート・ハウケリード 、 ジョン・D・ドラモンド
製作S・ベンジャミン・フィッツ
撮影ロバート・クラスカー
音楽マルコム・アーノルド
●出演者
Dr._Rolf_ Pedersenカーク・ダグラス
Knut_ Straudリチャード・ハリス
Annaウラ・ヤコブソン
Uncleマイケル・レッドグレーヴ
Arneデイヴィッド・ウェストン
Major_Frickアントン・ディフリング
Terbovenエリック・ポーター
Colonel_Wilkinsonマーヴィン・ジョンズ
Sigridジェニファー・ヒラリー
Jensenロイ・ドトリス
Professor_Loganバリー・ジョーンズ
Nilsenラルフ・マイケル

※データはmovie walkerです。

ザ・ファイター(2010)

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2016年1月2日(土)
THE FIGHTER 2010年 アメリカ

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1993年マサチューセツ、ローウェルのインタビュー風景から始まる。
クリスチャン・ベイル扮するのは主人公の兄ディッキー・エクランド。
饒舌で、大口たたきで、ヤク中で、どうしようもない男。
これがうまいんだなぁ。

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その弟のボクサー ミッキー・ウォード(マーク・ウォルバーグ)と家族の物語。
実話に基づくものらしいですね。
エンドロールに少しだけ本人たちが出てきます。
充分映画に出て良さそうな感じです。

映画の語り口も、非常にリアルにしてシンプル。
特に母親アリス役のメリッサ・レオが、またすごい。
加えてその子供たちの娘どもが、ドキュメンタリーじゃないかと思うくらい嫌な感じがよくでている。
そういう点でいうと、エイミー・アダムスの役はもうちょっとハスッパな女優さんが良かったかも。

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ということで、とてもハラハラする家族劇なのですが、ボクシング場面はあまり力が入っている感じはしません。
まあそちらが重点ではないですから、気にはなりませんがちょっと残念。

途中で二人が見に行く「ベル・エポック」という映画は、ペネロペ・クルスなども出ている当時封切られたスペイン映画のようですね。
私は見たことないですが、インテリ好みの映画でしょうか?

監督デヴィッド・O・ラッセル
脚本スコット・シルヴァー 、 ポール・タマシー 、 エリック・ジョンソン
原案キース・ドリントン 、 ポール・タマシー 、 エリック・ジョンソン
製作総指揮ポール・タマシー 、 エリック・ジョンソン 、 タッカー・トゥーリー 、 ダーレン・アロノフスキー
製作デイヴィッド・ホッバーマン 、 トッド・リーバーマン 、 ライアン・カヴァナー 、 マーク・ウォールバーグ
撮影ホイテ・ヴァン・ホイテマ
美術ジュディ・ベッカー
音楽マイケル・ブルック
編集パメラ・マーティン
衣装(デザイン)マーク・ブリッジス
●出演者
ミッキー・ウォードマーク・ウォールバーグ
ディッキ―・エクランドクリスチャン・ベイル
シャーリーン・フレミングエイミー・アダムス
アリス・ウォードメリッサ・レオ
ジョージ・ウォードジャック・マッギー
サルフランク・レンズーリ

※データはmovie walkerです。

プール(2009)

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2016年1月3日(日)
スールキートス 2009年

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プールのあるタイのゲストハウスを舞台にした物語。
でも誰もプールには入りませんね。

東京での生活とは正反対のような生活。
鍵のない部屋、オープンな家のつくり、雑多な市場。

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そこに母を訪ねてきたさよは、母の勝手さを許せないのだけれど、
母は意に介さないで、プールサイドで弾き語りをしたりするのです。
この歌が、2曲あってなんだかいい感じで、2曲目はさよとビーが歌っているところに京子が加わる。
そんな風に生きることも、いいんじゃないかと思える場面です。

実際には、ビーは母親を捜している子だし、菊子は余命半年宣言をされていたし、市尾は独身。
京子も実際にはどういうことで生計がなりたっているかはわからない。

でも、ちらしずしや朝食のトースト、おやつのバナナ揚げ、そして市尾のなべ料理と、食事がおいしければ問題ないよ、ということでしょうか。

猫や豚でも、のんびり一緒に生きていける、というのは、やっぱり少し前の日本でも当たり前だったんだけどね。

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コムロイという、ぼんぼりの熱気球みたいなものが上がっていくあたりも、昔の日本みたいでした。
何かに願い事するって、無くなった気がしますね。

監督大森美香
脚本大森美香
原作桜沢エリカ
エグゼクティブプロデューサー奥田誠治 、 石原正康
企画霞澤花子
プロデューサー小室秀一 、 前川えんま 、 木幡久美
撮影谷峰登
美術富田麻友美
音楽金子隆博
音楽プロデューサー平川智司 、 石井和之
主題曲/主題歌佐野遊穂
録音古谷正志
照明斉藤徹
編集普嶋信一
ヘアメイク宮崎智子
ライン・プロデューサー関友彦 、 大塚美里 、 武藤牧子
スクリプター/記録天池芳美
スタイリスト堀越絹衣
フードスタイリスト飯島奈美
劇中歌パクチーズ
メインコピー太田恵美
写真田尾沙織
須藤由希子
デザイン大島依堤亜
●出演者
京子小林聡美
市尾加瀬亮
さよ伽奈
ビーシッティチャイ・コンピラ
菊子もたいまさこ

※データはmovie walkerです。

野火(1959)

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2016年1月4日(月)
Fires of the Plain 1959年 大映

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こういう戦記ものというのは、重苦しく、時間が長く感じるものですが、この映画は違いました。

ありがちな殊更に悲惨さを強調することもなく、淡々と戦場をさまよう主人公を描いています。
自分の隊を病身で役立たずと追い出され、病院からも体の動く者として追い出されます。

林の中にいる「半病人」たちは、米軍の砲撃を逃れ、パロンポンを目指してふらふらと行進していく。
草原に立つ教会の塔にひかれるように村に入った田村は、無人の村で、たまたま戻った村人が隠した塩を見つけ、一人を撃ち殺してその塩を持ち逃げします。

いつしか破れた靴を次々に取り換える様子、泥の中に顔を突っ込んで倒れている男が、言い返す場面など、静かですが戦争の本当の一面を見せてくれます。

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林の半病人の一人、タバコの葉を腹に巻いている安田、その安田にこき使われている永松。
こういう人間関係が露骨に出るのが極限の戦場なのでしょう。

沼を超えようとして戦車隊にやられていく日本兵。
降参と行って出て行って撃ち殺される日本兵。
死体だらけの平原や野山を歩き続ける田村。
気がふれてしまって、俺の二の腕を食えという将校。

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そして、誰かに見られている感覚を覚えて、平原で永松に再開。
猿の肉を食べて行きのびているという永松は安田と一緒だが、愛想を尽かして水飲み場で安田を撃ち殺す。
そこで彼が見たものは、そして彼が銃を向けた永松は。

村田は野火のある方へ、自分への銃声をききながら向かっていく。

文芸作品としての風格を充分に持った、いい映画でした。

監督市川崑
脚色和田夏十
原作大岡昇平
企画藤井浩明
製作永田雅一
撮影小林節雄
美術柴田篤二
音楽芥川也寸志
録音西井憲一
照明米山勇
●出演者
田村船越英二
兵隊ミッキー・カーチス
兵隊月田昌也
兵隊杉田康
下士官浜口喜博
兵隊滝沢修
無精髯の軍医山茶花究
兵隊稲葉義男
兵隊星ひかる
兵隊佐野浅夫
分隊長伊達信
狂人の将校浜村純
曹長潮万太郎
兵隊飛田喜佐夫
兵隊大川修
兵隊此木透
兵隊竹内哲郎
兵隊早川雄三
兵隊志保京助
衛兵守田学
軍医伊東光一
兵隊夏木章

※データはmovie walkerです。

スターウォーズ フォースの覚醒(2015)

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2016年1月8日(金)
STAR WARS: THE FORCE AWAKENS 2015年 アメリカ

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まさに鳴物入りで始まった新シリーズ。

いきなり驚くのは、初めて?戦闘場面で血がはっきりと出た事。
いままでのおとぎ話風が、ちょっと違うか、と思わせます。

ただ、その後はいつもの雰囲気になっていって、ハン・ソロが出るあたりには「ありゃ?」となります。
まあ、悪くはないですが、レイア将軍に、ルークとなると、あまりに懐古趣味ではないかと思うなぁ。

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観終わっての印象ですが、エピソードⅣ、Ⅴをなぞるような感じになってませんか?

地図のピースを格納して脱出するBB-8。
フォースを持つ新しい若者(今回はレイ)の登場。
様々なエイリアンがいる酒場。
女ヨーダというような店主の存在。
デススターのような破壊兵器。
それを破壊にいく特攻隊。
そして、親と子の物語・・・。

見たことのある話、顔ぶれ。

そんな中で、レイ役のデイジー・リドリーはなかなかいい感じ。
ハン・ソロはじいさんじゃん。
チューバッカは年とらないのか?
レイア姫は、昔は姫には見えなかったし、今回も将軍には見えないな。

そして、主人公が女性になっただけではなく、女ダースベーダーみたいなのもいたし、
やっぱり時代が女性を求めています。
あと、楽しいのはいろんな造形ですね。

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そして、なんだかただの一族の物語になりそうな展開に、やっぱり既視感が。
CGがリアルで派手になればなるほど、物語の質の高さが問われますよね。

監督J・J・エイブラムス
共同脚本J・J・エイブラムス 、 ローレンス・カスダン
オリジナル原案ジョージ・ルーカス
製作キャスリーン・ケネディ 、 ブライアン・バーク
共同製作J・J・エイブラムス 、 ローレンス・カスダン
撮影監督ダニエル・ミンゲル
美術リック・カーター 、 ダーレン・ギルフォード
ビジュアル・デザイン・コンサルタントジョン・ノール
音楽ジョン・ウィリアムズ
サウンド・デザイナーベン・バート
編集メリアン・ブランドン 、 メアリー・ジョー・マイキー
キャスティングニナ・ゴールド
SFX/VFXスーパーバイザーロジャー・ガイエット
シニア・ビジュアル・エフェクト・スーパーバイザージョン・ノール
●出演者
レイデイジー・リドリー
フィンジョン・ボヤーガ
ポー・ダメロンオスカー・アイザック
General Huxドーナル・グリーソン
Supreme Leader Snokeアンディ・サーキス
Maz Kanataルピタ・ニョンゴ
  マックス・フォン・シドー
ルークマーク・ハミル
ハン・ソロハリソン・フォード
レイアキャリー・フィッシャー
シースリーピーオーアンソニー・ダニエルズ
アールツーディーツーケニー・ベイカー
チューバッカピーター・メイヒュー
アダム・ドライバー
  グウェドリン・クリスティ
  ルピタ・ニョンゴ
  ワーウィック・デイヴィス

※データはmovie walkerです。

鍵(1959)

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2016年1月9日(土)
Odd Obsession 1959年 大映

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「野火」に続いて市川崑監督、和田夏十脚本、宮川一夫撮影の作品。
この2作は同じ年なんですね。最盛期といえ、すごいです。

市川崑監督の映画は、なぜかいつも外国映画のように見えるのですね。
構図でしょうか、照明でしょうか、キャメラでしょうか。

この作品もこれだけ日本っぽい舞台なのに、なぜか日本くさくありません。

それにしても、主演級の配役がすごいですね。
中村鴈次郎は当然にしても、京マチ子のあの眉とまなざし、白い肢体。
驚いたのは叶順子です。
あのめんどくさそうな娘のキャラクターが、すごいです。

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父親のいう「何考えてるかわからない」風の娘が強烈に迫ってきます。

お手伝いのはなばあさん役北林谷江って、これまたほんとにすごいです。
いったいこの人はいくつからばあさんやってんだろ。

なんかあの按摩さんの場面も変に笑えるし。

仲代達矢も、とらえどころのない、ちょっとイってしまっている若い医者がぴったりです。
京マチ子の色っぽさも、なぜかこの映画の中ではあんまり生々しくないんですよね。

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最期の展開など、ほとんどギャグ映画ですが、それでも質の高さをキープしているのがさすが。
知らないだけで、こんな映画がたくさんあったんだろうなぁ。

監督市川崑
脚色和田夏十 、 長谷部慶次 、 市川崑
原作谷崎潤一郎
製作永田雅一
撮影宮川一夫
美術下河原友雄
音楽芥川也寸志
録音西井憲一
照明伊藤幸夫
編集中静達治
衣裳構成上野芳生
●出演者
郁子京マチ子
敏子叶順子
木村仲代達矢
剣持二代目中村鴈治郎
はな北林谷栄
石塚菅井一郎
小池倉田マユミ
児玉潮万太郎
刑事B星ひかる
相馬浜村純
古美術商山茶花究
句会の男伊東光一
句会の男花布辰男
句会の男大山健二
句会の男河原侃二
句会の男高村栄一
句会の男南部彰三
刑事A伊達三郎
刑事C中条静夫
南方伸夫
佐々木正時
隅田一男
小杉光史
杉山明

※データはmovie walkerです。

エアフォース・ワン(1997)

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2016年1月10日(日)
Air Force One 1997年 アメリカ

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ジェットコースタームービーですね。
とにかく、すぐに事件が始まって、そこからは息つく暇のない展開。

設定や飛行機などは、かなりリアリティ溢れる感じ。
実際のエアフォースワンもこんな感じなのでしょうか?
ハリウッド映画で感じる、こんなところまで映せてしまう(もちろん複製ですが)んだ、という驚きがあります。
しかも、かなり事件性のものなので、よくOKしますよね。

そういうリアリティとは対照的に、お話の方はかなり荒唐無稽。
ハリソン・フォードの大統領が、強すぎるよ。
これではジェームズ・ボンドですね。

あと、携帯電話が出てきますが、ポケットに入れて聞こえるだろうか、とか
あんな暗号みたいな言い方でわかるかとか、ミサイル撃ってしまうわけないよなぁ、とかいろいろあります。
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一番ありゃりゃと思ったのは、燃料放出のためのコードをつなぎかえる場面。そこ、賭けるところか?

あと、疑問だったのは、シークレットサービスのあの男が、なぜ最期までおとなしくしていたかということ。
なんか、途中で何度も逆転できたポジションなのにね。

しかし、まあコスプレ的アクション映画と考えれば、よく出来ていて、手に汗握る物語です。
そして飛行機の中、外、パラシュート落下など、仕掛けも大がかりで興奮度も高い。
実際にゲイリー・オールドマンは何するかわからない怖さがあるし、家族を捕られていてはいてはね。

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ロシアの刑務所からのところもかなり緊迫度合にかかわってましたが、
あんな感じで発砲していいものか、ちょっと微妙ですよね。

副大統領がグレン・クローズというのもなかなかですね。
日本でもこんな時代はくるのでしょうか?

監督ウォルフガング・ペーターゼン
脚本アンドリュー・ダブル・マーロー
EPトーマス・A・ブリス 、 マーク・エイブラハム 、 デイヴィッド・レスター
製作ウォルフガング・ペーターゼン 、 ゲイル・カッツ 、 アーミアン・バーンスタイン 、 ジョン・シェスタック
撮影ミハエル・バルハウス
美術ウィリアム・サンデル
音楽ジェリー・ゴールドスミス
編集リチャード・フランシス・ブルース
衣装(デザイン)エリカ・エデル・フィリップス
SFXリチャード・エドランド
●出演者
President James Marshallハリソン・フォード
Ivan Korshunovゲイリー・オールドマン
Vice President Kathryn Bennettグレン・クローズ
Grace Marshallウェンディ・クルーソン
Chief of Staff Lloyd Shepherdポール・ギルフォイル
Major Caldwell Liesel Matthewsウィリアム・H・メイシー
Alice Marshallリーセル・マシューズ
Defense Secretary Walter Deanディーン・ストックウェル
Agent Gibbsザンダー・バークレー
General Northwood Elya Baskinhビル・スミトロビッチ
Andrei Kolchakイリア・バスキン
General Alexander Radekユルゲン・プロホノフ

※データはmovie walkerです。

ボーダー(2007)

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2016年1月11日(月)
Righteous Kill 2007年 アメリカ

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NY市警のベテラン刑事2人組にデ・ニーロとアル・パチーノ。
どちらも射撃の腕は抜群。

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多くの事件に携わるうち、連続殺人事件と思われるものが発生。
それを追っていくうちに・・・、というお話ですが。

かなり気を使っているとは思いますけど、途中でわかってしまうのですよね。
それがわかってしまうと、ぜんぜん面白くなくなってしまうわけで。
デ・ニーロとカーラ・グギノの関係も、なんだかよくわからなかったし。

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私の目には、デ・ニーロとアル・パチーノが逆のほうがずっと良かったように思います。

監督ジョン・アヴネット
脚本ラッセル・ジェウィルス
製作総指揮ボアズ・デヴィッドソン 、 ダニー・ディムボート 、 ジョージ・ファーラ 、 トレヴァー・ショート
製作ジョン・アヴネット 、 ランドール・エメット 、 ラティ・グロブマン 、 アヴィ・ラーナー 、 アレクサンドラ・ミルチャン 、 ダニエル・エム・ローゼンバーグ 、 ロブ・コーワン
共同製作マーシャ・オグレズビー
撮影ドニ・ルノワール
プロダクション・デザイントレイシー・ギャラカー
音楽エド・シェアマー
編集ポール・ハーシュ
衣装(デザイン)デブラ・マクガイア
キャスティングナンシー・クロッパー
●出演者
タークロバート・デ・ニーロ
ルースターアル・パチーノ
スパイダーカーティス・ジャクソン
カレンカーラ・グギノ
ペレスジョン・レグイザモ
ライリードニー・ウォルバーグ
ジェシカトリルビー・グローヴァー
ヒンギスブライアン・デネヒー
シェリル・ブルックスメリッサ・レオ
マーティン・バウムアラン・ブルーメンフェルド
エフゲニーオレッグ・タクタロフ
チャールズ・ランドールフランク・ジョン・ヒューズ
ジョナサンテリー・セルピコ
ジョセフ・シアンシージョン・セナティエンポ

※データはmovie walkerです。

きみはいい子(2015)

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2016年1月11日(月)
アークエンターテインメント 2015年

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とてもいい映画でした。

同じ町の同時代の人たちが、繫がりあう訳ではなくて、少しだけ関係する中で起こっていること。
うまくいかない事、理解されない事、疎外される事。
そんな中でも、「いい子」だって認められる時があることの重要性。

決してすべてが丸く収まるという、お決まりのハッピーエンドでもない。
あのおばあちゃんはどうやって暮らしていくのだろう。
自閉症の息子とその母は?
あの若い先生は、うるさい親たちをうまく説得できるのだろうか?
子供に手を挙げてしまう母は?

「ぼく悪い子だからサンタさんが来ない。どうすればいい子になれるの?」

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抱きしめてあげることで、溢れる感情。
そして、あのドアの向こうはどういう世界だったのだろうか?

おばあちゃんが言ってくれたという言葉。「べっぴんさんだよ」

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そういう大きなテーマが描かれる中で、細かい描写にも。
公園のママたちの日常会話の毒。
学年主任の先生の親扱いのうまさ。
彼女が文句をいう、仕事のいいところを持って行く上司。
その彼女が、会社の同僚?と楽しそうに飲みに行っているところ。
海外赴任から帰ってこない夫。
とかくトラブルを起こす小さい娘。
いう事を聞かない小学生たち。

そんな中で、学校から走って走って息を切らせて、アパートのドアをたたく先生。
6月も過ぎているのに、さくらの花びらがどこから舞い降りてくるのか。

この終わり方が素晴らしいです。

監督呉美保
アクションコーディネーターカラサワイサオ
脚本高田亮
原作中脇初枝
製作川村英己
プロデューサー星野秀樹
撮影月永雄太
美術井上心平
音楽田中拓人
Main ThemeTakuto Tanaka featuring Vasko Vassilev
録音高田亮 、 吉田憲義
照明藤井勇
編集木村悦子
衣裳兼子潤子
ヘアメイク石邑麻由
キャスティング石垣光代
ラインプロデューサー野村邦彦
アシスタントプロデューサー原田浩行
助監督松尾崇
スチール西永智成
VFX菅原悦史

●出演者
岡野匡高良健吾
水木雅美尾野真千子
大宮陽子池脇千鶴
大宮拓也高橋和也
佐々木あきこ喜多道枝
丸山美咲黒川芽以
大野薫内田慈
田所豪松嶋亮太
桜井弘也加部亜門
櫻井和美富田靖子
神田雄太浅川蓮
水木あやね三宅希空
正田伽耶子小林なるみ
枝野敏文(副校長)近江宣夫
奥寺十三(校長)黒沢光春


※データはmovie walkerです。

あん(2015)

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2016年1月11日(月)
エレファントハウス 2015年 日本 フランス ドイツ

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新文芸坐で「きみはいい子」との二本立てで見ました。
こちらもとてもいい映画でした。

小豆の「旅の話をきいてあげる」徳江さん。
おもてなしをして、やさしくみまもることの大切さを説く。
この世にあるものはすべて言葉をもっているのよ。
さくら、月に見入る徳江さん。

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そんな彼女の想いに呼応するように、店に客が増えていく。
そして、口さがない世間に合わせるように、店は改装され、オーナーの親せきの若者にまかされていく。

セキセイインコのマービーを、なんとかしろと母にいわれるワカナ。
この内田伽羅が、なんとも素晴らしい。
朴訥にしゃべるだけなのだけれど、せりふ以上のことが伝わってくるというか。
祖父、祖母の血、両親の血があるんでしょうか。

おいしいときは笑うんだよ。

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手紙やテープレコーダで伝わる事。
少し「ショーシャンクの空に」(というより「刑務所のリタ・ヘイワース』ですが)を思い出しました。
そしてラストがまたいいですね。

監督河瀬直美
脚本河瀬直美
原作ドリアン助川
企画組画
プロデューサー福嶋更一郎 、 大山義人 、 マサ・サワダ
制作組画
共同制作COMME DES CINEMAS
撮影穐山茂樹
美術部谷京子
主題歌秦基博
録音森英司
照明太田康裕
衣裳小林身和子
宣伝プロデューサー米満一正
音編集ロマン・ディムニ
サウンドデザイナーオリヴィエ・ゴワナール
●出演者
徳江樹木希林
千太郎永瀬正敏
桂子市原悦子
ワカナ内田伽羅
どら春のオーナー浅田美代子
ワカナの母水野美紀
陽平太賀
若人兼松若人
  村田優吏愛
  高橋咲樹
  竹内海羽

※データはmovie walkerです。

ダイナマイトどんどん(1978)

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2016年1月16日(土)
大映/東映 1978年

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おもしろいわー。
終戦直後昭和25年の夏の小倉を舞台にして、仁義なき戦いではなく、仁義なき野球大会というお話。

岡源の頭・アラカンが、ほぼ一言芝居だったり、芸者やストリッパーがやたら元気だったり。
いやいや何と言っても、菅原文太の男の色気がたまりません。
仁義なき戦いシリーズよりも、その魅力が充分発揮されているのではないでしょうか。

やくざ者としての迫力は言うまでもない事ですが、加えてたとえばお座敷での踊りで見せる楽しさ、うまさ。
あるいは宮下順子に純な愛情を捧げ尽くす男気。
しかも、酔っ払ってその場をハチャメチャにしてしまう大ばか者ぶり。

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相手の組の親分は金子信雄、そこに、フランキーの元プロ野球選手や、酒が弱点の田中邦衛扮する元ノンプロピッチャー。
宮下順子の亭主で、彼女をヤクザの親分からうばいとったために人差し指を詰められた投手、北大路欣也。

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古くからの組と新興の組の対立。
縄張りを賭けた息の詰まるような争い。
惚れた女の亭主が戻ってきて、女を賭けた個人の戦いと、組の勝敗を賭けた勝負。

この骨組みを、大ドタバタコメディーにしたところが、大正解ですね。
そして、女優陣も宮下順子、伊佐山ひろ子というロマンポルノを代表する面々で、泣かせます。

ラストもまだまだこれから!という終わり方で、カッコいいです。

監督岡本喜八
脚本井手雅人 、 古田求
製作総指揮徳間康快
企画佐藤正大
製作俊藤浩滋 、 武田敦
制作補水野洋介
撮影村井博
美術竹中和雄
音楽佐藤勝
録音田中信行
照明今泉千仭
編集阿良木佳弘
助監督白山一城
●出演者
遠賀川の加助菅原文太
お仙宮下順子
橘銀次北大路欣也
岡谷源蔵嵐寛寿郎
橋本伝次郎金子信雄
花巻修岸田森
香取祐一中谷一郎
五味徳右衛門フランキー堺
留吉小島秀哉
吹原石橋正次
鬼熊丹古母鬼馬二
一六福崎和宏
百武下馬二五七
牧瀬鳥巣哲生
陣内兼松隆
南里志賀勝
吉中正一
芦刈の作蔵田中邦衛
合田赤穂善計
津上尼子狂児
血桜妹尾琢磨
相馬鴨てんし
犬飼二瓶正也
真崎伊吹新太郎
猿渡大木正司
岩崎警察署長藤岡琢也
中谷巡査部長大前均
藤崎草野大悟
小林部長長谷川弘
岡源の女房きん子伊佐山ひろ子
芸者千代竜桜町弘子
芸者君春小林真美
のり子立枝歩
特飲街の女郎岡本麗
和田山の繁蔵ケーシー高峰
米軍司令官ジャック・デービス
決勝戦の賭博屋岡部耕太

※データはmovie walkerです。

桐嶋、部活やめるってよ(2012)

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2016年1月17日(日)
ショウゲート 2012年

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評判にたがわず素晴らしい作品でした。

小説すばる新人賞の原作は未読なので、どこまでが原作でどこからが映画のオリジナルかはわからなのですが、金曜日の他視点描写ではじまって、クライマックスの火曜日まで、高校生の生活感が溢れ、しかも人生の意味まで考えさせるというお見事な作りです。

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映画愛として、鉄男やゾンビ、そして映画部というマニアックな世界も織り込んで、担当の先生への複雑な気持ち、部活格差や帰宅部の様子を描き、男女のつきあい関係、影で想いをよせる者たち、同性の者たちへの嫌悪、嫉妬まで。

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クライマックスの屋上まで、よそ見ができない。
いないことで重要度がどんどん大きくなる桐嶋はマクガフィン。

そして、薄暮の中でのあまりに美しい映像も。
妄想ゾンビ映画も。
アルトサックスの音階練習も。

映画のセリフ「俺たちはこの世界で生きていかなければならないのだから」
そして「陽はまたのぼる」

いいですね!お見事です!

監督吉田大八
脚本喜安浩平 、 吉田大八
原作朝井リョウ
製作総指揮宮崎洋
エグゼクティブプロデューサー奥田誠治
Co.エグゼクティブプロデューサー神蔵克
プロデュース佐藤貴博
製作菅沼直樹 、 茨木政彦 、 弘中謙 、 平井文宏 、 阿佐美弘恭 、 畠中達郎 、 和崎信哉
プロデューサー北島和久 、 枝見洋子
撮影近藤龍人
美術樫山智恵子
装飾山田好男
音楽近藤達郎
音楽プロデューサー日下好明 、 平川智司
主題歌高橋優
録音矢野正人
照明藤井勇
編集日下部元孝
衣裳デザイン遠藤良樹
ヘアメイク大野真二郎
キャスティングあんだ敬一
ライン・プロデューサー仲野尚之
アシスタントプロデューサー高橋政彦
製作担当吉崎秀一
助監督甲斐聖太郎
スクリプター/記録田口良子
SFX/VFXスーパーバイザー西村了
●出演者
前田涼也神木隆之介
東原かすみ橋本愛
        大後寿々花
菊池宏樹東出昌大
実果清水くるみ
飯田梨紗山本美月
沙奈松岡茉優
竜汰落合モトキ
友弘浅香航大
武文前野朋哉
  高橋周平
  鈴木伸之
  榎本功
詩織藤井武美
  岩井秀人

※データはmovie walkerです。

フィクサー(2007)

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2016年1月24日(日)
Michael Clayton 2007年 アメリカ
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企業黒幕ものですね。
フィクサー、揉み消しやとしての主人公マイケル・クレイトン(ジョージ・クルーニー)。
ストレスからかギャンブル(ポーカー)にはまっており、副業のレストランは不振で競売。借金が1000万円残る。
同僚がそううつ病で周りから孤立していく中、彼を助けようとして動くことで分かっていく企業の犯罪。

ジョージ・クルーニーがやるには、ちょっと泥くさすぎる人物かなぁ。
日陰の仕事に染まって、妻とも離婚、家族ともうまくいかない。

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この映画で一番見応えがあったのは、ティルダ・スウィントン演じるカレンとその周辺。
企業の法務部として、マスコミ対応をし、エグゼクティブに説明をする。
その練習をする場面が本番とミックスされて、二面性をうまく描いてます。
脇汗もでるよね。

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あと、非情に命令を実行していく殺し屋的な2人の様子も淡々と描かれますが、迫力あります。
特にアーサーを襲う場面など、手際の良さに寒気がします。

息子の読む「王国と征服」、様々なモンスターが暗躍する世界。
それが暗示しているNY、アメリカということになりますか。

アメリカ映画では繰り返しこいうテーマで映画がつくられます。
日本では見ないんだよなぁ。なぜなんだろう。お客が見たがらない?

いずれにしても、夜明けに会う3頭の馬、揉み消しを依頼する金持ち、弟やおいの存在、物語がたくさん詰まっていてとても好ましい映画の作りです。

監督トニー・ギルロイ
脚本トニー・ギルロイ
製作総指揮ジョージ・クルーニー 、 スティーヴン・ソダーバーグ 、 ジェームズ・A・ホルト 、 アンソニー・ミンゲラ
製作シドニー・ポラック 、 ジェニファー・フォックス 、 ケリー・オレント 、 スティーヴン・サミュエルズ
撮影監督ロバート・エルスウィット
プロダクション・デザインケヴィン・トンプソン
音楽ジェームズ・ニュートン・ハワード
編集ジョン・ギルロイ
衣装デザインサラ・エドワーズ
●出演者
マイケル・クレイトンジョージ・クルーニー
アーサー・イーデンストム・ウィルキンソン
カレン・クラウダーティルダ・スウィントン
マーティ・バックシドニー・ポラック
バリー・グリッソムマイケル・オキーフ
ミスター・グリーアデニス・オハラ
ミセス・グリーアジュリー・ホワイト
ヘンリー・クレイトンオースティン・ウィリアムズ
アイビージェニファー・ファン・ダイク
アンナ・キサーセンメリット・ウェヴァー
ミスター・ヴァーンロバート・プレスコット
レイモンド・クレイトンケヴィン・ヘイガン
ジーン・クレイトンショーン・カレン
ティミー・クレイトンデイヴィッド・ランズベリー

※データはmovie walkerです。

ポセイドン(2006)

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2016年1月30日(土)
Poseidon 2006年 アメリカ
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ご存じ、1972年の作品のリメイクです。
なぜこれをリメイク?というのが正直なところですが、ウォルフガング・ペーターゼン監督がやりたかったことがあるんでしょうね。

結論からいうと、特撮がリアルですごくなったのに反比例して、映画はつまらなくなったなぁ、という感じです。

ということは、リアルだから怖いとかスリルがあるということではないわけですね。
やはり物語の面白さとか、人物への共感というのは、画面がリアルかどうかというのとは違うということ。

冒頭の、おおきな船を空撮からなめて、甲板上を走る男をぐるりと上空から廻って、その男の前にキャメラがくる、というのは知らないで見るとびっくりしますね。

大波を受けて船が横倒しになり、転覆するところも、充分リアル。
でもきっとCGだろうなぁって思ってしまうと、あまり凄さを感じなくなってしまっているんですね。

で、問題は物語や人物の方なんですが、これがねー。

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どうも感情移入できる人物がいないんですよね。
元市長で娘とどうしても仲良くできないカート・ラッセル。
娘(エミー・ロッサム)は婚約者(マイク・ボーゲル)と父
プロのギャンブラーで、元消防士?のジョシュ・ルーカス。
設計士で、乗船前に妻から離婚を言い渡されたリチャード・ドレイファス。
なぜか子連れで、ギャンブラーのディラン(ジョシュ・ルーカス)に惹かれる?マギー(ジャシンダ・バレット)。
そして最も不可解な密航女のエレナ(ミア・マエストロ)。
・・・
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この小集団で脱出を試みるんだけど、ぎりぎりまで危うくて、でも助かった、という繰り返し。
それが、まるで遊園地のライドもののように、作られた感がしてしまうのですね。
だからご都合主義に見えて、結局あまりはらはらドキドキしないというわけです。

誰かのために一生懸命やって、尊い死を迎えるという感じがしないのですね。

1972版のクライマックスなんて、泣きそうになったもんね。
映画って難しいですね。

監督ウォルフガング・ペーターゼン
脚本マーク・プロトセヴィッチ
原作ポール・ギャリコ
製作総指揮ベンジャミン・ワイスブレン 、 シーラ・アレン 、 ケヴィン・バーンズ 、 ジョン・ジャッシニ
製作ウォルフガング・ペーターゼン 、 ダンカン・ヘンダーソン 、 マイク・フレイス 、 アキヴァ・ゴールズマン
撮影ジョン・シール
美術ウィリアム・サンデル
音楽クラウス・バデルト
編集ピーター・ホネス
衣装エリカ・エデル・フィリップス
●出演者
ロバート・ラムジーカート・ラッセル
ディラン・ジョーンズジョシュ・ルーカス
リチャーズ・ネルソンリチャード・ドレイファス
ジェニファー・ラムジーエミー・ロッサム
マギー・ジェイムズジャシンダ・バレット
クリスチャンマイク・ヴォーゲル
エレナミア・マエストロ
コナー・ジェイムズジミー・ベネット
ブラッドフォード船長アンドレ・ブラウアー
ラッキー・ラリーケヴィン・ディロン
マルコ・バレンティンフレディ・ロドリゲス
グロリアステイシー・ファーガソン

※データはmovie walkerです。

コードネームU.N.C.L.E.(2015)

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2016年1月31日(日)
The Man from U.N.C.L.E. 2015年 アメリカ
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これはニクイ映画ですね。
文芸坐で「キングスマン」との2本立てで、ギュウギュウの満員でした。

昔のテレビ版では、ロバート・ボーンのソロがちょっとなよっとした感じで、イリヤは知能派のようだったと思いましたが(まだ小さかったので違うかも)。

今回の二人は、どちらもタフでしかもワルい感じを残しているのがいいじゃないですか。
そしてイリヤが女性にはうぶな感じなのも、これまたいです。
二人が対照的で、しかもCIAとKGBの対立、アメリカとソ連の代理でもあって、おかしいです。

冒頭からテンポがすごく良くて、しかもちょっとマンガチックなカーチェイスがあり、意外な仕掛けもありで乗れます。
今は普通のカーチェイスでは誰も満足しないですからね。

時代設定が1963年あたりというのも、成功してると思います。
それもすごく贅沢な映画を感じさせる一つかも。
車やレース場などもその時代ということになりますからね。

男2人に女1人という組み合わせも、なんだか懐かしいです。
いがみ合う二人が何かと助け合うことになって、最後にまたどんでん返し。

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くすぐり場面もなかなかキレがいいです。
一番笑ったのは拷問のところかな。ジャケットが燃えたってとこ。

悪役もなかなかですし、それとのからみも充分でした。
伏線なども説明的にならず、きちんと画面で表現していたのも好ましい。
ちょっとしたバックの音で、それとなく筋を進めておくというワザも冴えてます。

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ヒュー・グラントがこんな役柄というのもちょっと驚きですが。

スパイ大作戦といい、007といい、リメイクで激しくパワーアップしてますが、この0011シリーズも、次回作が楽しみ。

監督ガイ・リッチー
脚本ガイ・リッチー 、 ライオネル・ウィグラム
製作総指揮デイヴィッド・ドブキン
製作スティーヴ・クラーク・ホール 、 ジョン・デイヴィス 、 ジェフ・クリーマン 、 ライオネル・ウィグラム
撮影ジョン・マシーソン
美術オリヴァー・スコール
音楽ダニエル・ペンバートン
編集ジェームズ・ハーバート
衣装(デザイン)ジョアンナ・ジョンストン
キャスティングレグ・ポースコート・エドガートン
●出演者
ナポレオン・ソロヘンリー・カヴィル
イリヤ・クリヤキンアーミー・ハマー
Gaby Tellerアリシア・ヴィキャンデル
Victoria Vinciguerraエリザベス・デビッキ
Sandersジャレッド・ハリス
Waverlyヒュー・グラント
  クリスチャン・ベルケル

※データはmovie walkerです。

キングスマン(2015)

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2016年1月31日(日)
KINGSMAN: THE SECRET SERVICE 2015年 イギリス
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文芸坐の2本立てで「コードネームUNCLE」のあとに観た。この2本立て最高です。

1997年の中東。訓練の一環で同僚を失う場面から、その息子に責任を負うハリー(コリン・ファース)。
その息子はサイテーの生活をしていて、暴れるしかない。
ここでの車バックで激走はなかなかすごい。

その息子エグジーはハリーにキングスマンの補充のためのテストに呼ばれ、キングスマンになっていく。
合言葉は「ブローグではなくオクスフォードで」。
セビル・ロウの高級テーラーが秘密組織の本拠地というのが、いかにもイギリス風。
この訓練の中身もいろいろあるけど、一つだけ。
水の中でガラスを割るほどのパンチが繰り出せるか?まあいいけど。

そして、この映画、ばかばかしさと迫力のバランスがとても良くて、ところどころワハハと笑いながら、はらはら、スカッともするのです。
その一つには、悪役ヴァレンタインとガゼルがかなり本格的にヘンな奴だから。
しかも、ちょっと感動したのは、その主張が結構納得するものだったから。
「人類はウィルス。地球は温暖化によって熱を上げて、ウィルスを殺そうとしてる。」おもしろい。

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もう一つは、かなり残酷な場面も多いけど、血がほとんど見えないこと。
最初にガゼルに殺されるキングスマンは、体が縦に真っ二つだもんね。
昔、時代劇で縦に二つに切られる場面があったけど、それに匹敵。
でも血は出ない。

頭が破裂する場面も、血は出ずに、何か変な灰色のべとべとが出るだけだからな。
これがそれほどシリアスにならない一因でもあります。
教会の狂気の場面はちょっと驚きました。コリン・ファース。
血がでるのは血が嫌いなヴァレンタインのところだけでした。

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若者の成長物語とハイセンス・スパイものが合体して、小気味のいい映画になってます。
しかも、色っぽい女王様とのエピソードがまたいい感じ。

「マナーが人間をつくる」、イギリスっぽいですね。

監督マシュー・ボーン
脚本マシュー・ボーン 、 ジェーン・ゴールドマン
原作マーク・ミラー
製作総指揮マーク・ミラー 、 デイヴ・ギボンズ
製作マシュー・ボーン 、 デヴィッド・リード 、 アダム・ボーリング
共同製作ジェーン・ゴールドマン
撮影監督ジョージ・リッチモンド
プロダクション・デザインポール・カービー
音楽ヘンリー・ジャックマン 、 マシュー・マージソン
衣裳デザインアリアンヌ・フィリップス
ヘアメイククリスティーン・ブランデル
ハリー・ハート / ガラハッドコリン・ファース
アーサーマイケル・ケイン
ヴァレンタインサミュエル・L・ジャクソン
ゲイリー・”エグジー”・アンウィンタロン・エガートン
マーリンマーク・ストロング
ガゼルソフィア・ブテラ
ロキシーソフィー・クックソン

※データはmovie walkerです。

昼下がりの決斗(1962)

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2016年2月6日(土)
Gun in the Afternoon 1962年 アメリカ

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不思議な西部劇だなぁ。
まず、主人公が老人二人だ。保安官で名を成したが、今はもう引退という年齢。
それがもうひと働きと、鉱山の金塊運搬の仕事をする。

雇い主の銀行家のキャラクターが面白く、兄が癖のある頭取、弟ががちがちの副頭取。
トイレに入って契約書を老眼鏡で見るスティーヴ・ジャッド(ジョエル・マクリー)がおかしい。
昔の盟友ギル(ランドルフ・スコット)とその相棒の若者ヘック・ロングトゥリー(ロナルド・スター)と3人の仕事になる。
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老人たちは山道にてこずりながら鉱山に行くのだが、途中農家に寄るとそこにはエルサ(マリエット・ハートリー)という娘がいる。この父親がやたらと聖書を引用する堅物。
ただ、画面ではその妻は不貞を働いて死んだというような設定のよう。それで娘にはひどく厳しい。

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それに反発して、家出をして3人にくっついて鉱山に行き、ビリー(ジョン・ディヴィス・チャンドラー)と結婚する。
この辺がよくわからないというか、あまりに無謀だし、ビリー兄弟のほうもあまりに粗野。
このころの鉱山に集まるやからはこんなものか?

冒頭、町にはすでに自動車が走っているので、西部開拓も終盤を迎え、西部劇もまもなくアメリカン・ニュー・シネマを迎える時期。だからこの主人公の老人は西部と西部劇の象徴なのかもしれません。

なんだか妙に記憶にのこる場面が多いのですが、中でもアル中の判事が結婚式の牧師役をするときの言葉。
「結婚は、めずらしい動物を飼うことと同じ。見つけるのも、育てるのも難しい。人は変わる。」みたいな事を言う。
真理ですね。

ギルがその判事を脅して、結婚証明書を奪ってしまうのもひどいけど、それに原本があってそれがビリー側の証拠という成り立ちも、こんな無法者の社会で、アメリカらしいところ。

とはいえ、クライマックスの決斗は素晴らしく、とくにギルが馬で助っ人に走ってくるところなど、躍動感で興奮します。
撃ちあいも、逃げもかくれもせず、向かい合っての決斗。
アメリカンですねー。

監督サム・ペキンパー
脚本N・B・ストーン・ジュニア 、 サム・ペキンパー
製作リチャード・E・ライオンズ
撮影ルシアン・バラード
音楽ジョージ・バスマン
Gil_Westrumランドルフ・スコット
Steve_Juddジョエル・マクリー
Elsa_Kundsenマリエット・ハートリー
Heck_Longtreeロナルド・スター
Judge_Tolliverエドガー・ブキャナン
Joshua_KundsenR・G・アームストロング
Elder_Hammonpジョン・アンダーソン
Sylvus_HammondL・Q・ジョーンズ
Henry_Hammondウォーレン・オーツ
Billy_Hammondジョン・デイヴィス・チャンドラー

※データはmovie walkerです。

黒い十人の女(1961)

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2016年2月7日(日)
大映 1961年

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今見るからかもしれないけれど、これは面白いなぁ。
テレビのディレクター、風(船越英二、ぴったり)が、手を出した9人の女に追われ、妻を加えた10人の女に囲まれてどうなるか・・・。

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女は女優、アナウンサー、広報社員、女性スタッフ、受付、出入りの印刷屋の社長など、さまざま。
そのころのテレビ局ディレクターの、忙しく、しかも極めていい加減に事を処理していく様が、かえって楽しい。
そして女性に対しても、ほんの挨拶のように関係を持って行くんですね。

それらの女性たちが結託して風を懲らしめようとするというのだから、「オリエント急行の殺人」みたいです。

冒頭の、山本富士子が夜道を歩く場面から、顔だけが白くうかびあがる様子など、
日本映画くささがなく、その後もずっと、ヨーロッパ映画をみているような感じがします。
なぜだろう、キャメラかな、編集かな。それが魅力。

クレイジーキャッツや森山加代子も出ていて、普通そういう流行のスターを出すのは、そこだけ変な甘さが出るけど、そんなことも全くなく、流れも途絶えません。そういえば伊丹十三も若いアナウンサー役で出てますね。

女性の中では、なんといっても宮城まり子の女社長が出色。
いかにもというキャラになりきるのと、あとで出てくる様子がまたおもしろい。

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面白いといえば、妻の山本富士子が夜中ベッドでおしりを突き出してうつぶせで寝ている場面があって、それも笑ってしまった。
とても美人女優の寝方ではないですね。

結局、船越英二はどうにもしようのない状況になるのですが、その終わり方も渋くていいです。
岸恵子の運転する車の反対車線に、横転して炎上するトラック、これがなかなか印象的。



監督市川崑
脚本和田夏十
企画藤井浩明
製作永田雅一
撮影小林節雄
美術下河原友雄
音楽芥川也寸志
録音西井憲一
照明伊藤幸夫
スチル薫森良民
石ノ下市子岸惠子
風双葉山本富士子
アート社三輪子宮城まり子
四村塩中村玉緒
後藤五夜子岸田今日子
虫子宇野良子
七重村井千恵子
八代有明マスミ
櫛子紺野ユカ
十糸子倉田マユミ
百瀬桃子森山加代子
風松吉船越英二
本町芸能局長永井智雄
野上大辻伺郎
花巻伊丹十三
若山佐山真二
メーキャップ係中川弘子
警官に扮した俳優浜村純
羽織の男伊東光一
局員イ夏木章
局員ロ志保京助

※データはmovie walkerです。
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