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コンスタンティン(2005)

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2016年2月11日(木)
Constantine 2005年 アメリカ

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メキシコで、ハーケンクロイツの旗にくるまれた「運命の槍」を発見するところから始まる。
悪魔ものの定番な感じですね。

この映画のエクソシストは、肺がんでシニカルな、一度自殺を図った男。
悪魔祓いをやっているところで異変に気づき、悪魔とのせめぎ合いに突入していく。

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レイチェル・ワイズは、「見える」双子を演じて、なかなかの活躍。
ハーフ・ブリードなるバルサザール(ギャビン・ロズデイル)もなかなかの存在感。
あのコイン回しなど、映画的にいいですね。
白目になる太った神父(プルット・テイラー・ヴィンス)、中立な能力者ミッドナイト(ジャイモン・ハンスゥ)などキャラが豊富。
ただ、ガブリエルのティルダ・ウィンストンはどうかなぁ。着てるものも微妙なところ。

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特殊映像もお腹いっぱいになるほどあります。
地獄があんな感じなのは、やっぱり日本とは違うし、鬼的な生き物がちょっとひどすぎる容貌なのはやりすぎかな。
天国が出てきてもいいのになと思ったり。

しかし、テンポがすごく良くて、話も分かりやすいので、どんどんのめり込んでいきます。
細かいところもいちいちこだわってるんでしょうね。日本人ではわからない事も多そう。
シンシン刑務所の電気処刑イスが地獄にいく「イス」というのがあったり。

あとは意外とクライマックスがあれっというくらいなのがやや不満。
ガブリエルもねぁ、あれではなぁ。
以下ネタバレですが、あれで肺がん直されてしまうってのが、笑ってしまった。それっぽかったですが。

そしてエンドロールのあとにもひとエピソード。
チャズ(シャイア・ラブーフ)の墓にライターを置くと・・・。
気の早い人はこれを見逃します。

監督フランシス・ローレンス
脚本ケヴィン・ブロドビン 、 フランク・カペロ
原作ジェイミー・デラノ 、 ガース・エニス
製作総指揮ギルバート・アドラー
製作ローレン・シュラー・ドナー 、 ロレンツォ・ディ・ボナベンチュラ 、 ベンジャミン・メルニカー 、 マイケル・E・ウスラン 、 アーウィン・ストッフ 、 アキヴァ・ゴールズマン
撮影フィリップ・ルスロ
美術ナオミ・ショーハン
音楽ブライアン・タイラー 、 クラウス・バデルト
編集ウェイン・ウォーマン
衣装(デザイン)ルイーズ・フログレイ
ジョン・コンスタンティンキアヌ・リーヴス
アンジェラ・ドッドソン/イザベル・ドッドソンレイチェル・ワイズ
チャズシャイア・ラブーフ
ミッドナイトジャイモン・ハンスゥ
ビーマンマックス・ベイカー
ヘネシー神父プルット・テイラー・ヴィンス
バルサザールギャビン・ロズデイル
ガブリエルティルダ・スウィントン
ルシファー(サタン)ピーター・ストーメア

※データはmovie walkerです。

王妃マルゴ(1994)

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2016年2月13日(土)
La Reine Margot 1994年 フランス

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まずもって、衣装と美術の圧倒的な迫力。美しさ。
これが映画の力ですね。
まるで歴史絵画を続けてみているような、質感の豊かな感じ。
すばらしいです。

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あるいは俳優たちのアクの強い表情。
それはもちろん物語の中身からくるものですけど。

中世のヨーロッパというのは、国の攻防が婚姻関係で左右するという、日本の戦国時代にもある成り立ちの中で、夫や愛人、家族との関係をどのようにしていたのか、まったくの人間劇そのものです。

策略結婚、毒殺、暗殺など、まあ当たり前のようにあったわけでしょうが。
獣くさいとか、下品だとか、いまの国ごとの争いでも同じような表現をするのは、いつの世も同じなのですね。

どうしてもわかりにくいのは、プロテスタントとカソリックの争い。
感覚的にわからないのですよね。
日本では仏教の宗派が違っても、何も関係ないって感じですからね。

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それにしても、イザベル・アジャーニは美しい。まいりました。
あと、気になったのは、ギターでのテーマ曲を楽しみにしていたのですが、最後までそれが出てこなかったこと。
CDで聞いていた方が間違ってるのかな?

監督パトリス・シェロー
脚本ダニエル・トンプソン 、 パトリス・シェロー
原作アレクサンドル・デュマ
製作クロード・ベリ
撮影フィリップ・ルスロ
美術リシャール・ペドゥッツィ 、 オリビエ・ラド
音楽ゴラン・ブレゴヴィチ
録音ギョーム・シアマ 、 ドミニク・エヌカン
編集フランソワ・ジェディジエ 、 Helene Viard
衣装(デザイン)モイデル・ビッケル
●出演者
Margotイザベル・アジャーニ
Henri de Navarreダニエル・オートゥイユ
CharlesIXジャン=ユーグ・アングラード
La moleヴァンサン・ペレーズ
Catherine de M\8f\a1\a5dicisヴィルナ・リージ
Henriette de Neversドミニク・ブラン
Anjouパスカル・グレゴリー
Coconnasクラウディオ・アメンドラ
Guiseミゲル・ボセ
Colignyジャン・クロード・ブリアリ

※データはmovie walkerです。

切られ与三郎(1960)

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2016年2月14日(日)
大映 1960年

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昨日「王妃マルゴ」の衣装や美術の素晴らしさに舌を巻いたのですが、この「切られ与三郎」もすごいなぁ。
美しい絵をみているようなカットが随所にあります。

そして展開の端折り方がまた見事。
最初に木更津の女将と逃げることになるところから、つかまるところ、簀巻きにされて河に放り込まれ、芸人一座に助けられるあたりの展開は、ほれぼれするような流れ具合です。

ほほに蚊が、なんていうあたりから、二階の暗闇になっていくところなんて、粋ですしねぇ。
また、中村玉緒が流しの与三郎を見つけて寄ってくるところなんかも、ぞくぞくします。

顔のバッテン傷は、るろうに剣心につながってますか?

市川雷蔵も、この徹底的に女運の悪い男の役がまたピッタリはまっています。
歌舞伎の名場面になっている例の「ご新造さんへ、おかみさんへ、お富さんへ、いやさお富・・・」というくだりも、まったく無理のない作り方です。

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この映画も、キャメラの美しさや美術の凝り具合、豊かな画面が、映画の良さを堪能させてくれます。
そして、マルゴのイザベル・アジャーニに勝るとも劣らない、金ぼうに扮する富士真奈美の初々しさ、かわいらしさが奇跡的な感じです。(今を知るからか?)

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いや、この2本はほんとに映画のすごさを見せつけてくれました。

監督伊藤大輔
脚本伊藤大輔
企画鈴木晰成
製作武田一義
撮影宮川一夫
美術西岡善信
音楽齋藤一郎
録音大谷巖
照明中岡源権
●出演者
与三郎市川雷蔵
お富淡路恵子
お金(一三歳?一六歳)冨士眞奈美
かつら中村玉緒
あやめ大和七海路
お菅村田知栄子
お源浦辺粂子
伊豆屋与左衛門香川良介
源右衛門潮万太郎
市場鶴小堀阿吉雄
権九郎嵐三右衛門
亥太郎山路義人
蝙蝠ノ安五郎多々良純
山城屋多左衛門小沢栄太郎
佐々良三八寺島貢
留公尾上栄五郎
十返九十郎天野一郎
松五郎水原浩一
若芝高倉一郎
佐野川杜若五代千太郎
藤八浅尾奥山
飯沼左仲原聖四郎
丈助横山文彦
己之大丸智太郎
辰吉三木譲
お里小松みどり
ちさ高野道子
お金(十歳)浅野寿々子
お吉種井信子
勘十清水明

※データはmovie walkerです。

野火(2014)

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2016年2月20日(土)
Fires on the plain 2014年 海獣シアター

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柏のキネ旬シアターで観て、塚本監督のトークショーも参加しました。

塚本監督が30歳ごろからずっと映画化をしたくて、最近のきな臭い世の流れから今やらないとという思いから、一人で始めたという話が、一番感銘深かったです。

市川監督作品の、モノクロの野火の印象とまったく違っていました。
人間がいやらしいわけではない。ただの悲惨さでもない。
主人公の一種さめた感じ。物書きとしての、客観性のようなものが、全体を貫いている。

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飛行機の掃射と爆弾が、何か雨でも降ってくるように唐突にきて、すぐ目の前の男が死んでいく。
現地人を撃ってしまうところも、道端に倒れている男が物をいうところも、夢なのか現実なのかわからないまま起こっていく。

そして自然の圧倒的な美しさ。赤い花。フォレスト・ガンプの中で、星がきれいだったというガンプの話を思い出したり。

夜、道を進んでいると急に敵の銃撃が来て、手足がとび、頭が半分なくなり、脳みそを踏みつける。
そんな銃撃のあとの、虫の音。
あるいはハエのたかる、ハエの音。

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手りゅう弾を投げられ、自分の背中の肉を食う。
そして、安田と松永のやりとり。松永が食べる場面。

そういう意味では、ラストの作家の場面がちょっと一番わかりにくかったようにも思います。
あそこの奥さんの立ち位置?とか、食事を切り刻むような作家の行動とか、もう一度あるいは原作を読む必要があるかもしれません。

トークショーで、高校の時に読んで映像が浮かんだとか、ボランティアで撮り始めたとか、フィリピンと沖縄と深谷でとってパズルのように組み合わせたとか、なによりもう60か所でトークショーをやっているとか、いい話でした。
今後も応援したいと思います。

監督塚本晋也
脚本塚本晋也
原作大岡昇平
製作塚本晋也
制作斎藤香織 、 山中亜矢子
撮影塚本晋也 、 林啓史
セット中嶋義明
大道具中野拓 、 皆川洋輝 、 平尾陽祐
音楽石川忠
編集塚本晋也
衣裳岡部仁美
進行古賀志信
助監督林啓史
スチール天満眞也 、 天満眞也
特殊造形陸田千春 、 角奈津子 、 木場理江
考証佐々木裕文
現場協力強瀬誠
サウンドエフェクト北田雅也
サウンドミックス北田雅也
美術造形MASAKO
フィリピンロケ大友麻子
操演鳴海聡
特殊効果中野拓 、 皆川洋輝 、 平尾陽祐 、 富奥晃史
道具制作柳田純一 、 小林由美子
映像処理長岡広太
銃器制作峯達哉 、 白岩義行 、 弓場絢
操演鳴海聡
●出演者
田村一等兵塚本晋也
安田リリー・フランキー
伍長中村達也
永松森優作
  中村優子
  山本浩司
  神高貴宏
  入江庸仁
  辻岡正人
  山内まも留

※データはmovie walkerです。

ランボー(1982)

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2016年2月21日(日)
First Blood 1982年 アメリカ

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有名な映画ですが、初めて観ました。
ベトナム帰還兵ものがたくさんありましたよね。
どちらかというと70年代後半に多かったでしょうか。

「ロッキー」で一躍スターになったスタローンですから、何もこんな暗いムードの映画を撮らなくても、と思いますが、その後はなんとなくマッチョなシリーズになっていきます。

この映画は、まだ異常なところ、病的なところが濃く残っていて、80年代のスター・ウォーズなどの明るさと対照的な気もします。
帰ってきたら赤ん坊殺しやらなんやらと罵声を浴びせられた、あいつらは何なんだ、と泣きながら訴えるランボーは充分説得性があります。
それもやはり、ホリデーランド(地名?しかも看板にWelcom to Hopeと書いてある)の保安官たちのひどい扱いやにくにくしいキャラクターが充分効いてます。

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原作小説がきっとこういうタッチの物語なのだと思いますが、寒い冬の山の中でのサバイバルがうまく描かれてます。
ロケット弾を撃った警官(軍隊?)たちが記念撮影してたり、けっこう間抜けぶりが際立っていたり、カーチェイスもいかにも80年代風。

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もう少しサバイバル部分や山の中の闘いが濃く描かれていたら良かったようにも思います。
それでもかなり印象に残る映画です。

監督テッド・コッチェフ
脚本マイケル・コゾル 、 ウィリアム・サックハイム 、 シルヴェスター・スタローン
原作デイヴィッド・マレル
製作総指揮マリオ・カサール 、 アンドリュー・ヴァイナ 、 ハーブ・ナナス
製作バズ・フェイシャンズ
撮影アンドリュー・ラズロ
美術ステファン・レイチェル
音楽ジェリー・ゴールドスミス
編集トム・ノーブル
●出演者
Ramboシルヴェスター・スタローン
Traulmanリチャード・クレンナ
Teasleブライアン・デネヒー
Mitchデイヴィット・カルーソ
Galtジャック・スターレット
Balfordマイケル・タルボット
Shingletonデイヴィッド・L・クロウリー
Wardクリス・マルキー
PrestonDon Mackay
Lesterアレフ・ハンフリーズ
Orvalジョン・マクリアム
Kernビル・マッキニー

※データはmovie walkerです。

ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日(2012)

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2016年2月27日(土)
LIFE OF PI 2012年 アメリカ

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家庭のテレビで、もちろん2Dで観たのですが、それでもとても感銘を受けました。

少年時代からの回想物語という形式と、やや寓話的な成り立ちから、「フォレスト・ガンプ」を思い出しました。
特に、悲惨な状況の中で、星空や自然の美しさを感じるところなどは、とても似通っています。

タイトルバックから、いろいろな動物が出てきて、しかもそれらの動物の動きに合わせてタイトル文字が動いたりするのが粋です。
そして少年時代、叔父がパリのプールに魅せられて彼をピシンと名付けたことから始まり、それが「おしっこ」の響きに似ているので、自分で工夫してパイ=πという愛称にしていった経緯など、普通ではない主人公の力を描写していきます。
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ヒンズー教にまず夢中になり、その後キリスト教やイスラム教にも入り込むというところも特殊で、父が科学万能主義という事と併せて、象徴的なところでもあります。美しい母はパイの味方です。

ホテルだった屋敷を動物園にして、それからその屋敷を売ってカナダに移住するという船が、嵐で沈没。
ここから227日の漂流が始まるのですが・・・。

冒頭の動物たちや、プールでの場面など、色彩と画面の構成がとても美しい。
荒らしの場面なども、動物たちを含めて素晴らしい映像となっています。
特に、話題になったクジラの場面や、ミーアキャットの島の場面など、驚くばかりです。

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そしてそして、最後にもっと驚くしかけがあるのです。
これは見てのお楽しみですので、書かないようにしますが、このエピソードがあるおかげで、この物語がまったく違う見え方になるのですね。原作は読んでませんが、原作もそういうことなのだろうと思います。

ヒントは日本の保険会社からきた調査員との話です。

一面のクラゲ、トビウオの大群、イルカがたくさん泳ぐ様、などのすごさ。
あるいは、海の中に見るイカとクジラから動物に変わり、泡となり、その泡が彼女(母?)となる様。
あるいは、ミーアキャットの(死の)島が、遠景でみると女性が横たわっているように見えること。
※これは群馬の赤城山を思い起こさせます

いろんな寓意が込められて、やせ細ったリチャード・パーカーは、ジャングルに入って行きます。
素晴らしい映像体験。

監督アン・リー
脚本デヴィッド・マギー
原作ヤン・マーテル
製作総指揮ディーン・ジョーガリス
製作ギル・ネッター 、 アン・リー 、 デイヴィッド・ウォマーク
撮影クラウディオ・ミランダ
美術デヴィッド・グロップマン
音楽マイケル・ダナ
編集ティム・スクワイアズ
●出演者
スラージ・シャルマ
イルファン・カーン
ジェラール・ドパルデュー
レイフ・スポール
アディル・フセイン

※データはmovie walkerです。

メダリオン(2003)

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2016年2月28日(日)
The Medallion 2003年 香港 アメリカ

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ジャッキー・チェンの映画って変わらないなぁ。
そこが寅さんのようで、いいという事なのでしょうね。
しかも今回は、魔法のメダルの力で、まるで「グリーン・デスティニー」のようになったりもします。

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香港警察のジャッキーが、国際警察に協力して密輸団の取り締まりをする。
その大物が永遠の力『メダリオン』を手に入れようとしていたことで、少年僧をめぐっての大活劇に。

途中、ジャッキーはコンテナごと海に沈められて死んでしまうのですが、『メダリオン』で復活。
超人的な力を持つことになるというのが、ちょっとおかしい。
敵対する悪い奴もその力をもって、この戦いがグリーン・デスティニー調。

まあ、何も考えずに見ればいいのでしょうが、ワトソン役のリー・エヴァンスのみえみえギャグとか、
彼女ニコル役のクレア・フォラーニとのやり取りとかが、ちょっと昔の日本映画みたいで、ちょっとずれた感じなんですよね。

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ジャッキー・チェンが相変わらず体をはってアクションをやり続けているのが素晴らしいとは思います。
いくつまでやるのかなぁ。

監督ゴードン・チャン
脚本アルバート・ヤン 、 アルフレッド・チョン 、 ゴードン・チャン 、 ポール・ホイーラー 、 ベネット・ジョシュア・ダヴリン 、 ベイ・ローガン
エグゼクティブプロデューサージャッキー・チェン 、 ウィリー・チャン
製作アルフレッド・チョン
撮影アーサー・ウォン
音楽エイドリアン・リー
その他サモ・ハン・キンポー
●出演者
Eddie Yangジャッキー・チェン
NicoleJamesクレア・フォラーニ
Arthur Watsonリー・エヴァンス
Snakeheadジュリアン・サンズ
Jaiアレクサンダー・バオ
Lesterアンソニー・ウォン
Charlotte Watsonクリスティ・チョン
Smytheジョン・ライス=デイヴィス

※データはmovie walkerです。

フェーム(1980)

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2016年2月28日(日)
Fame 1980年 アメリカ

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ドキュメンタリータッチそのものは珍しくないですが、芸術学校に集まる様々な若者と、ダンス、音楽、演劇、など幅広いジャンルの授業を通して、登場人物たちの生活が活写されていくのが、とてもいい感じです。

特に、最初のところ、入学選考が自信満々の若者たちと教師陣の対比がとても面白い。
あるいはそれぞれの家庭事情。
貧しいプエルトリコ移民の、複雑な家庭に育った男。
有名な俳優の息子で、ゲイの男。
母親にうるさく付きまとわれてめげる娘。
裕福で才能あるけど、継母とすむ娘。
ダンスが異常にうまいけれど、字が読めない男。
などなど・・・・
アイリーン・キャラが、歌の上手い娘に扮しています。

編集のリズムがとても良くて、細かいカットの中に、入学から卒業までの学校生活が垣間見得ます。
そして、食堂での大ダンス大会や、道路での「フェーム」ダンス騒ぎ。

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教師や職員陣は、そんな若者をしつけながら、毎年教え続けるわけですが、
新しい文化と古典的な教え方とのギャップの描き方も楽しめる点です。

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夢がいっぱいだった若者たちも、卒業までにはいろんな経験をしていきます。
失敗、中傷、実力の不足、恋愛、妊娠、詐欺・・・。
それでも卒業の時には、成長した姿を教師が認めるという、ちょっと古き良き物語的なところも。

監督アラン・パーカー
脚本クリストファー・ゴア
製作デイヴィッド・デ・シルバ 、 アラン・マーシャル
撮影マイケル・セラシン
美術ジェフリー・カークランド
音楽マイケル・ゴア
編集ジェリー・ハンブリング
●出演者
Cocoアイリーン・キャラ
Brunoリー・キュレーリ
Lisaローラ・ディーン
Hilaryアントニア・フランチェスキ
Montyポール・マクレーン
Ralphバリー・ミラー
LeroyGene Anthony Ray

※データはmovie walkerです。

ジュブナイル(2000)

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2016年3月6日(土)
Boys Meet The Future Juvenile 2000年 東宝
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子供たちが見るならいいんではないかと思います。
それではまさしくジュブナイルなんですけど。

CGが本格的だし、作り物もいい感じなので、そういうところは日本映画っぽくないかもしれない。
でも、物語としてはやっぱり子供っぽいですね。
それを割り切っているとも思えるので、それはいいと思います。

でも、冒頭の野原を走る少年たちの映像とか、おっ?と思わせるにも関わらず、
そのテイストは続きません。
そのうち、スタンド・バイ・ミーのようになったり、スター・ウォーズになったり、
入れ替わりSFになったり。

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物語の展開はマンガ的と思います。
それがいいところもあれば、どうかなぁというところもある。

やっぱり、だれも苦しまないし、哀しみがみえないから、すごく薄っぺらい世界に見えます。
どこかにそういう要素をいれたほうが、ぐっとくると思うけどなぁ。

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鈴木杏ちゃんはかわいいですね。
ロボットもなかなか良くできていると思います。
だからおしいなぁ。

監督山崎貴
アクション監督松井哲哉
脚本山崎貴
エグゼクティブ・プロデューサー阿部秀司 、 島村達雄
企画河村雄太郎 、 久保雅一 、 香山哲 、 高野力 、 高橋修 、 吉田紀之
プロデューサー波上康雄 、 沢辺伸政 、 樫野孝人 、 安藤親広
Co.プロデューサー堀部徹
撮影柴崎幸三
ステディカム金子雪生
コンセプチャルデザイン山崎貴
美術上條安里
音楽清水靖晃
音楽プロデューサー内田英樹 、 保坂城太
主題歌山下達郎
録音宮内一男
ダビングエンジニア佐藤忠治
照明上田なりゆき
編集北澤良雄
衣裳智加江
スーパーバイジングサウンドエディター小川高松
チーフサウンドエディター勝俣まさとし
サウンドエディター戸塚麻美 、 坂口由洋
ラインプロデューサー山際新平
制作担当竹内勝一
助監督佐野智樹
スクリプター石山久美子
スチール笠井新也
VFX山崎貴
ビジュアルエフェクツユニット白組 、 Motor/lieZ 、 IMAGICA 、 ROBOT
テトラ造形三木康次
特殊造形三木康次
ポストプロダクションスーパーバイザー百瀬慶一
●出演者
神崎宗一郎香取慎吾
木下範子酒井美紀
坂本祐介遠藤雄弥
木下岬鈴木杏
大野秀隆清水京太郎
松岡俊也YUKI
テトラの声/女性研究員林原めぐみ
ボイド人の声/リファレンスパフォーマー武野功雄
20年後の坂本祐介吉岡秀隆
20年後の木下岬緒川たまき
20年後の松岡俊也高杉亘
20年後の大野秀隆川平慈英
祐介の父高橋克実
祐介の母麻木久仁子
廃品置き場の管理人桜金造
三沢松尾貴史
駄菓子屋のおばさん角替和枝
男性研究員田原洋
船長平賀雅臣
副船長黒木宣彦
遠山船員山根祐夫
山口船員田鍋謙一郎
高野田の父小松和重
高野田の母海原ローラ
野田光春水上潤
電気屋店主小形雄二
カップル女性北林実季
カップル男性谷畑聡
若者鈴木祥二郎
若者則友謙司
怪盗ヤミー松井哲哉
少女北浦実千枝
少年探偵安藤一平
エージェントジェラルド・トファーソン
エージェントアダム・チミー

※データはmovie walkerです。

父 パードレ・パドローネ(1977)

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2016年3月7日(日)
Padre Padrone 1977年 イタリア

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羊飼いの一家。
父親が絶対で、しかも貧しい一家。
学校に迎えにきて、羊飼いの手伝いをやらされる。
せっかく絞ったちちにヤギがふんをしたり。

昔の記憶、貧しい、重苦しい、厳しい世界。
樫の木の音、川の音、自然の音があふれる。
小学生には夜がとてつもなく怖い。
一人で草原に残されるガビーノ。
みんなこんな風にして育った時代、日本でも似たようなことだった。

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そして息子は都会に出て、軍隊に入り、そこでのギャップに悩む。
父への反発、自分の半生。

自然が育んだ自分の能力。音を聞き開けること。
そして方言の研究に入っていく。

戦車の中でラテン語で友人と会話する、という場面もあった。

イタリア映画ではこういう親子もの、年代記ものが得意かな?
故郷を出るとき、髪を切って恋人や親に渡す風習。

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軍隊にいながら、言語学をやりたいがため、トイレで勉強したり。

結局また冒頭の場面にもどるのだけど。
そんなぐるぐる循環の中で、少しずつ良くなったり、悪くなったりしているのだろうか。
そしてそれは誰が判断しているのだろうか。

監督パオロ・タヴィアーニ 、 ヴィットリオ・タヴィアーニ
脚本パオロ・タヴィアーニ 、 ヴィットリオ・タヴィアーニ
原作ガヴィーノ・レッダ
製作ジュリアーニ・G・デ・ネグリ
撮影マリオ・マシーニ
美術ジョヴァンニ・ズバッラ
音楽エジスト・マッキ
編集ロベルト・ペルピニャーニ
字幕柴田駿 、 吉岡芳子
●出演者
Efisio Leddaオメロ・アントヌッティ
Gavino Leddaサヴェリオ・マルコーニ
Gavino's Motherマルチェッラ・ミケランジェリ
Gavino as a childファブリツィオ・フォルテ
Shepherdマリーノ・チェンナ
Cesareナンニ・モレッティ

※データはmovie walkerです。

ナイトクローラー(2014)

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2016年3月7日(日)
NIGHTCRAWLER 2014 アメリカ

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衝撃の物語、のように宣伝されてますが、写真週刊誌やテレビのワイドショーの取材でわかるとおり、
かなり認識された世界のお話と思います。

それでもこの映画に引きずり込まれるのは、
えげつないその現場に居合わせる、いや自分がキャメラを回すかのスリルがあるからでしょう。

そして、主人公の成り上がり意識と、テレビ局ディレクターの生き残り戦争。
忘れてはならないのは、アシスタントの酷使されかた、そのコントロール。

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現実にはもっとえげつないことも平気でやってそうな気がします。
ある意味事件を作る、やらせをするというのも当たり前の世界ですよね。
マスコミがよくいう、見たいものを見せるという理屈。

ジェイク・ギレンホールの眼。
大きく見開いて、突撃していくときの眼。
疾走感、事件への渇望感のすごさがこの映画の魅力になっています。
レネ・ルッソの2流局プロデューサーもリアル。
監督さんの奥さんなんですね、知らなかった。

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金網や鉄くずをかっぱらって売っている男が、自転車をかっぱらってビデオカメラを買う。
見よう見まねで刺激的な映像を狙う。
ライバルと抜きつ抜かれつの争い。
そして、ライバルを蹴落とすために手を染めること。
事件を派手にするためにやっていくこと。

それでも生き残る奴。

日本ではもっと悲惨な構造のような気もします。

監督ダン・ギルロイ
脚本ダン・ギルロイ
製作総指揮ベッツィ・ダンバリー
製作ジェニファー・フォックス
撮影ロバート・エルスウィット
プロダクション・デザインケヴィン・カヴァナー
音楽ジェームズ・ニュートン・ハワード
編集ジョン・ギルロイ
衣装デザインエイミー・ウエストコット
キャスティングミンディ・マリン
●出演者
ルイス・ブルームジェイク・ギレンホール
Nina Rominaレネ・ルッソ
Joe Loderビル・パクストン
Rickリズ・アーメッド
Lindaアン・キューザック
Nina Rominaレネ・ルッソ
Rickリズ・アーメッド

※データはmovie walkerです。

アメリカン・ドリーマー(2014)

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2016年3月7日(日)
A MOST VIOLENT YEAR 2014年 アメリカ

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1981年の物語。つい最近、と思ってしまうが、もう35年前か。

冬の朝、走っている主人公から始まる。
(この時代、もうジョギングスタイルはあったかな。)
これがあとあとまで関連します。

灯油のトレーラーが路上で組織的に襲われ、盗まれる。
新しい企業として成り上がっていく主人公に、嫌がらせをする古株たち。
折しも全財産をはたいて、アーミッシュから大きな土地を購入するタイミング。

会計面での操作も入り、銀行が出資を渋りだす。
アメリカン・ドリームに手が掛かっているのに、すり抜けていきそうな・・・。

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オスカー・アイザックが、まるでゴッドファーザーのアル・パチーノのように力強い。
そしてジェシカ・チャスティンが、育ちの悪そうな金持ち妻を、味わい深く演じている。
鉛筆の先でタイプをしている図が象徴的。
鹿も一発で撃ち殺すし。

高速道路だろうか、NYの遠景が見える橋の上での撃ち合い、そして走り、追いかける。
人が走るスピードでの感覚、景色の見え方がすばらしい。
雪のNYの中、ぎりぎりの交渉、資金の工面に走るアベル。
正しい事をやり続けるアベル。

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長いトンネルを走り続ける。

結局妻に助けられるというのも、この物語の面白さ。
ラストのNYの遠景がまた素晴らしい。

監督J・C・チャンダー
脚本J・C・チャンダー
製作総指揮グレン・バスナー
製作J・C・チャンダー 、 ニール・ドッドソン 、 アナ・ゲルブ
撮影ブラッドフォード・ヤング
音楽アレクサンダー・イーバート
編集ロン・パターネ
衣装カシア・ワリッカ=メイモン
キャスティングバーナード・テルジィ
●出演者
アベル・モラレスオスカー・アイザック
アナ・モラレスジェシカ・チャステイン
ローレンス検事デイヴィッド・オイェロウォ
Louis Servidioクリストファー・アボット
アンドリュー・ウォルシュアルバート・ブルックス
Joseph Mendelsohnジェリー・アドラー
Deputy Langeアシュレー・ウィリアムズ
ピーター・フォレンテアレッサンドロ・ニヴォラ

※データはmovie walkerです。

バブルへGO!! タイムマシンはドラム式(2006)

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2016年3月12日(土)
東宝 2006年

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海外映画であれば、コメディでいい加減なところは無視して笑えるのですが、
自分の経験した時代が題材だと、やっぱりいろんな想いがからんでくるもので・・・。

レインボーブリッジは建設中。
ケータイはショルダーホンでみんなはポケベル。
ディスコで踊り狂って、学生がクルーズパーティ、六本木ではタクシーを万札かざして呼び止める。
たしかにそんな時代ではありました。

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この映画は、日本の借金による国家破たんを防ごうという官僚が、タイムマシンでそれをはばもうと1990年にタイムスリップするお話。
そのマシンが、ドラム式洗濯機(泡まみれになるから?)で、乗り込めるのに体重、身長制限あり。
そのため、研究者の薬師丸ひろ子が移送、そしてその娘・広末涼子が追いかけるという展開です。

こういうタイムスリップもののクライマックスは、計画が失敗しそうになるとか、現代に戻れなくなるというところ。
そこが出来のかなりを左右しますよね。
だから、この映画はそこがちょっと(かなり)残念なんだよなぁ。

もともと「総量規制」の発表を阻止すればバブルが防げるという設定がツライですね。
そしてそのクライマックスのドタバタが、あまりに安直な印象です。

でも笑えるところもあって、たとえば、
・広末の服装で「へそが出ちゃってるよ」と何度も指摘される(BTTFのダウンベストみたいな感じ)
・当時のメイクで眉がめちゃ太いことの指摘
・飯島愛(亡くなってしまいましたが)、飯島直子などへの予言
・ラモスがドーハを切り抜けて、W杯に出て、日本代表監督になる
などのおかしみです。
それでも、まあそれだけかい、ということになってしまうのですね。

逆に、タクシーに札ビラ切るとか、あまりにも恥ずかしくて思い出したくない事になってるし、
広末涼子がなぜか延々とダンスをする場面があって、
それはマイケル・J・フォックスが我をわすれてジョニー・B・グッドを弾きまくる場面を思い出すのですが、
スタントというのが見え見えだし、それが他につながらないので、ちょっと?となります。

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過去に行った主人公が、父親にナンパされそうになる、というのもありきたりの話になってしまったし。

それでも、よかった場面は、広末涼子が芸者さんの格好で踊る場面。
やっぱり彼女はきれいでしたね。場面全体も美しかった。
阿部寛の老けメイクもよかったと思います。当時とチャラ具合との差が楽しい。

そういうところもあるので、ちょっと残念だなぁ。

監督馬場康夫
特撮監督尾上克郎
脚本君塚良一
原作ホイチョイ・プロダクションズ
エグゼクティブプロデューサー清水賢治 、 石原隆 、 林紀夫
製作亀山千広
共同製作島本雄二 、 島谷能成 、 亀井修
プロデューサー宮澤徹 、 種田義彦 、 和田倉和利 、 蔵本憲昭 、 仁科昌平
撮影松島孝助
美術清水剛
音楽本間勇輔
主題歌加藤ミリヤ
録音中村淳
照明吉角荘介
編集奥田浩史
キャスティング杉野剛
ラインプロデューサー森賢三
助監督足立公良
スクリプター津崎昭子
VFXプロデューサー大屋哲男
●出演者
下川路功阿部寛
田中真弓広末涼子
宮崎薫吹石一恵
高橋裕子伊藤裕子
田島圭一劇団ひとり
菅井拓朗小木茂光
玉枝森口博子
芹沢良道伊武雅刀
田中真理子薬師丸ひろ子
飯島直子
飯島愛
ラモス瑠偉
八木亜希子

※データはmovie walkerです。

巨人と玩具(1958)

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2016年3月13日(日)
The Build-Up 1958年 大映

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1958年、昭和33年といから、日本映画の最盛期でしょう。
原作が開高健、言わずと知れたサントリーの宣伝部ですから、当時の空気はかなり正確に描かれているはず。

製品こそキャラメルになってますが、ライバル会社がどんな販売促進策を打ってくるか、商品の売り上げは宣伝部が左右するという物語。
基本は今も変わってませんね。この中には製品云々はほとんど出てきません。
キャラメルは成熟商品なんだ、という説明があるだけです。

役員会議室には、手作りの折れ線グラフが大きく貼られています。
グラフは紙テープ。これ今でも行けそうですけどね。

この会社は同族会社で、上層部は一族が固める。
役員はめんどくさい話はわからないので、誰かがいい案を持ってこないかぎり話が進まない。
宣伝部長は胃を病んで、薬ばかり飲んでいる。
やり手の宣伝課長は、素晴らしいアイデアを繰り出すけれど・・・。
こう書いてくると、今でもどこにでもありそうな情景です。

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高松英郎演じる宣伝課長・合田の迫力は、時代の迫力そのもの。
キャラメルの懸賞に宇宙服というアイデア。
ライバルは、ペットの動物、そして出し抜かれる形になるもう一社は、なんとゆりかごから墓場までの費用をつける。

時代を揶揄しているのでしょうが、この後、ビールを中心に巻き起こる容器戦争やCM合戦は、これ以上の世界でした。

野添ひとみ演じるニューフェイス、実家はひどい貧乏、勤めているタクシー会社では「不景気だ」の連発。
そしておたまじゃくしをペットに飼っている。

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一番驚いたのは、徹夜つづきの合田が、覚せい剤をやっているということ。
それも部下の川口浩が当たり前のように「打ってるんですか」とか訊いてるところは、
ちょうどエネルギードリンクを飲んでるような気軽さ。
そういう認識だったことがわかります。

ちょっと意識的に大芝居を入れたり、変な感じのところもありますが、
ラスト、川口浩が雑踏の中を、宇宙服で歩いていくところは、なかなかいい場面であります。

監督増村保造
脚色白坂依志夫
原作開高健
企画藤井浩明
製作永田秀雅
撮影村井博
美術下河原友雄
音楽塚原晢夫
録音渡辺利一
照明米山勇
●出演者
西洋介川口浩
島京子野添ひとみ
合田竜次高松英郎
矢代光平信欣三
春川純二伊藤雄之助
横山忠夫藤山浩一
倉橋雅美小野道子
東隆蔵山茶花究
中崎伊藤直保
松谷飛田喜佐夫
下村春本富士夫
夏木章
秋村高村栄一
春岡伊東光一
大山健二
冬崎花布辰男
夏木潮万太郎
乙骨高見貫
金子武江義雄
運転手A松山浩二
運転手B中江文男
運転手C浜口喜博
黒沢星ひかる
栄吉伊達正
キク村田扶実子
工場技師(猿沢)南方伸夫
合田鈴枝町田博子
プロレスラー阿部脩
岩崎目黒幸子
菊村須美子山川あい子
藤本みゆき堀込久子
ロカビリー歌手渡辺鉄弥
宣伝ブローカー小山内淳
プロデューサー杉田康
老婆須藤恒子
学生田宮二郎

※データはmovie walkerです。

コップランド(1997)

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2016年3月19日(土)
Cop Land 1997年 アメリカ

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さえないけれど誠実な男が、不正を目の当たりにして爆発するという物語。
スタローンが、愚鈍な感じの警官(シェリフ)役。日本でいえばお巡りさんでしょうか。

NYの対岸のその町ギャルソンでは、警官がたくさん住むコップランド。
そこでスーパーボーイと呼ばれるNYPD勤めの若者が、判断ミスから黒人を射殺。
その伯父が警察界を裏でしきる男で、事件をもみ消そうとして・・・。

マフィアとつながる警官、内務調査官(デ・ニーロ)による調査、警官同士の対立。

シェリフのフレディは、若いときに助けたリズ(アナベラ・シオラ)に想いを寄せるけれど、
もう一歩を踏み出せない。

共同体を守ろうとして、結局個人を亡き者にしようとするレイ(ハーヴェイ・カイテル)を
スタローンがどう攻めていくか、リズにどうアプローチするか、というのが見どころ。

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でもね、あまり盛り上がりはしませんね。
スーパーマン的展開はないですから。
それがリアリティというものでしょうが、
デ・ニーロも結局上からの圧力に何もできないし。

職場の裏でうごめく悪人たちというテーマは不変。
おとなしそうな男が爆発する、というのもアメリカ映画ではよくある話。
リアルな感じでやると、ラストもあまりスカッとしないので、
そういう面で期待はしないほうがいいですね。
こういうつくり自体は嫌いではありませんが、スタローンでなくてもいいかと思います。

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レイ・リオッタが良かった気がします。

監督ジェームズ・マンゴールド
脚本ジェームズ・マンゴールド
EPメリル・ポスター 、 ボブ・ワインスタイン 、 ハーヴェイ・ワインスタイン
製作ケアリー・ウッズ 、 キャシー・コンラッド 、 エズラ・スワードロウ
撮影エリック・アラン・エドワーズ
美術レスター・コーエン
音楽ハワード・ショア
編集クレイグ・マッケイ
衣装(デザイン)エレン・ルッター
●出演者
Sheriff Freddy Heflinシルヴェスター・スタローン
Ray Donlanハーヴェイ・カイテル
Gary Figgsy Figgisレイ・リオッタ
Moe Tildenロバート・デ・ニーロ
Joey Randoneピーター・バーグ
Deputy Cindy Brettsジャニーヌ・ギャロファロ
Jack Duffyロバート・パトリック
Murray Babitchマイケル・ラパポート
Liz Randoneアナベラ・シオラ
Detective Carsonマリク・ヨバ
Deputy Bill Geislerノア・エメリッチ
Rose Donlanキャシー・モリアーティ
Leo Craskyジョン・スペンサー

※データはmovie walkerです。

ヴィンセントが教えてくれたこと(2014)

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2016年3月19日(土)
ST.VINCENT 2014年 アメリカ

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不良じいさんがいやいやながら付き合う少年に、いろんなことを教え込んで、人生の深みを見せるという物語はよくありますね。
と、言ったもののたとえば何かと言われるとすぐには出てこない。

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この映画、見ていてきっとこうなるんだな、というところに行くんです。
だから物語としては、新しくはないのですが、でもやっぱりいいんですねぇ。

細部なんでしょうか。
引っ越し業者が木にぶつけて枝を折る。外国語で言い合いをしていて「英語は通じるか?」から始まる。
少年の母は、離婚していて、CT技師として病院で働いてます。
息子の新しく通う学校は聖パトリック小学校、朝の祈りをしたり、宗教的なやりとりがかなりあります。
ドッチボールでぶつけられる。いじめられる。
・・というような生活のリアルな部分。

それとも役者さんでしょうか。
お母さん役のメリサ・マッカーシーの太り具合。
息子のジェイデン・リーバーハーのいかにもいじめられそうな様子。
ナオミ・ワッツのいかにも場末なロシア人娼婦。
なにより、どうしようもない感じのビル・マーレイ。

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もちろん、周りの聖人を探そうという学校のイベントでクライマックスがくることも充分わかっているけれど。
奥さんの存在、従軍の経験など、いまのアメリカが抱えるくらい部分も織り込んでいて。

やっぱり、たとえばいつも通うバーにいるバーテンや老夫妻の描き方とか、病院のやさしい看護師さんとか。
そういう厚みで、この映画が温かいものになっているのでしょう。
そうそう、ラストに流れるボブ・ディランの「嵐からの隠れ場所」。そういうことなんですね。

監督セオドア・メルフィ
脚本セオドア・メルフィ
製作総指揮ボブ・ワインスタイン 、 ハーヴェイ・ワインスタイン 、 ディラン・セラーズ 、 ドン・チードル 、 G・マック・ブラウン
製作セオドア・メルフィ 、 ピーター・チャーニン 、 ジェンノ・トッピング 、 フレッド・ルース
共同プロデューサーイヴァナ・シェクター=ガルシア
撮影監督ジョン・リンドレイ
撮影ジョン・リンドレイ
プロダクションデザインインバル・ワインバーグ
美術インバル・ワインバーグ
音楽監修ランドール・ポスター
作曲セオドア・シャピロ
編集ピーター・テスクナー 、 サラ・フラック
衣裳デザイナーカシア・ワリッカ=メイモン
キャスティングディレクターローラ・ローゼンサール
●出演者
ヴィンセントビル・マーレイ
マギーメリッサ・マッカーシー
ダカナオミ・ワッツ
ブラザージェラティクリス・オダウド
ズッコテレンス・ハワード
オリバージェイデン・リーバーハー
テリーネイト・コードリー

※データはmovie walkerです。

エール!(2014)

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2016年3月19日(土)
LA FAMILLE BELIER 2014年 フランス

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耳の聞こえない障害を持つ家族の中、一人耳の聞こえる娘が歌の才能を持っていて・・・という物語。
この娘さんが、ちょっとがっしり体形でしかも心もパワフルなので、あかるくいい映画になりました。

自転車でかなり走って、それからバスに乗って通う高校。
こういう設定が、フランスらしくていいですね。
そこにいる、才能はありながらくすぶっている音楽教師というのもいい。

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のどかな農村に工場を誘致しようとする村長、それに反対して聾唖でありながら立候補する父。
そしてお母さんがまた、明るくてくったくなくて、いい感じなのです。
でもこのお母さんが、子育てに失敗したと泣くところが、ほんとしみじみします。

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それでも全体に明るくて、少しセクシャルで、生きることに前向きなこの映画はとてもいいです。
プランス映画のエスプリ?を感じました。

監督エリック・ラルティゴー
脚本ヴィクトリア・ベドス 、 スタニスラス・カレ・ド・マルベール 、 エリック・ラルティゴー
原案ヴィクトリア・ベドス
プロデューサーエリック・ジュエルマン 、 フィリップ・ルースレ 、 ステファニー・バーマン
撮影ロマン・ヴァンダン
音楽エフゲニー・ガルペリン 、 サーシャ・ガルペリン
●出演者
ポーラ・ベリエルアンヌ・エメラ
ジジ・ベリエカリン・ヴィアール
ロドルフ・ベリエフランソワ・ダミアン
トマソンエリック・エルモスニーノ

※データはmovie walkerです。

婚前特急(2011)

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2016年3月20日(日)
ビターズ・エンド=ショウゲート 2011年

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吉高由里子のおもしろさってどこからくるのかな。
あの声ではないかと思ったりする。

少し高くて、はきはきしていて、どことなく抜けた感じもする。

話は、5人の男を付き合いわける美人。
会社でも成績は良いほうで、育成をまかされる新人(とはいえ30歳)の男がもっさりでおかしい。

5人の男も、上司、ヘアサロン経営者、行員、バツイチ会社員、バイク屋の若社長など。
彼らをメリット、デメリットで分類しているのもおもしろい。

女友達の杏も、意外やおっとり系を好演。その旦那もいかにもな感じ。

そう、無理のない描写だけれどなんとなく面白いというテイストがなかなかいいです。
最初は自分がコントロールしているつもりの5人も、気が付くと誰も自分を愛していないのではないか、と感じていく。

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ありがちだけれど、そのプロセスで、小学生が「ヤリマン」と言ったり、
百人一首で盛り上がった話に入れなかったり、バイクと自転車で突っ込んだり、
そして、やっぱりここ、壁をやぶって隣に転げたり・・・。

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そんなことをやっても、ぜんぜん嫌味がない吉高由里子って貴重ではないかな。
そして、風に吹かれて歩く感じのすがすがしさとかも、やはり素晴らしいです。

となりのおばあさんの言葉。
「喧嘩は生きているうちに思う存分やりなさい」って、意外とこの教訓はなるほどと思いました。

監督前田弘二
脚本高田亮 、 前田弘二
プロデューサー根岸洋之 、 定井勇二 、 日下部雅謹
撮影伊藤寛
美術谷内邦恵
装飾堀千恵
音楽きだしゅんすけ
主題歌MONOBRIGHT
録音高田伸也
整音山本タカアキ
照明金子康博
編集佐藤崇
衣装デザイン馬場恭子
メイク望月志穂美
ライン・プロデューサー三好保洋
アシスタントプロデューサー平田陽亮
助監督松尾崇
スチール広瀬順子
VFX菅原悦史
特殊造形百武朋
●出演者
池上チエ吉高由里子
田無タクミ浜野謙太
浜口トシコ
奥田ミカ石橋杏奈
出口道雄青木崇高
野村健二吉村卓也
三宅正良榎木孝明
西尾みのる加瀬亮
堀アキラ宇野祥平
トシコの夫吉岡睦雄
老女白川和子

※データはmovie walkerです。

丹下左膳 百万両の壺(2004)

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2016年3月21日(月)
エデン 2004年

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山中貞雄の名作をリメイクしたものですね。
最初どうなるものかと思いましたが、なかなかいいんじゃないでしょうか。

まず豊川悦司が、いろっぽくていいです。
この人、まじめな役しか見てないのですが、こういう役もいいですねぇ。
しかも背が高いので、動きに迫力があります。

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お話は基本同じですが、冒頭のエピソードで丹下左膳の過去が印象的に描かれます。
これはうまい。

野村宏伸(なんとなく懐かしい感じ)のお調子者の若もいい。
あとは、和久井映見のお藤だなぁ。悪くはないですが、ああいうお店のおかみとしてはちょっとイメージが違いました。
それでも芝居はもちろん見事なので、おしい、というところです。

変にリアリズムにならず、対決が急に暗がりや竹林になったりするのも、いいんじゃないでしょうか。
これも冒頭からの因縁の対決になっていたりするのも面白いです。

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あと、エンドロールが小唄に乗って流れていくのが、しゃれてました。
こんな感じの時代劇がもっとあってもいいなぁ。

監督津田豊滋
脚本江戸木純
原作林不忘
製作総指揮石原清行 、 安永義郎 、 花田康隆 、 島本雅司 、 古谷文雄
プロデューサー江戸木純 、 川崎のり子
撮影津田豊滋
音楽大谷幸
編集津田豊滋
アソシエイト・プロデューサー高木希世江 、 藤崎博文
その他三村伸太郎
●出演者
丹下左膳豊川悦司
お藤和久井映見
源三郎野村宏伸
萩乃麻生久美子
ちょび安武井証
柳生対馬守金田明夫
弥平坂本長利
七兵衛荒木しげる
高大之進渡辺裕之
用心棒豊原功補

※データはmovie walkerです。

ジョニーは戦場へ行った(1971)

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2016年3月26日(土)
Johnny Got His Gun 1971年 アメリカ

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有名な映画で、いつか見たような気になっていましたが見てなかったんです。
改めてきちんとみてみました。

タイトルバックは、昔からの軍隊の記録映像。行進、行進。
米軍が参戦して、第一次大戦に従軍した若者の物語。

最初に爆発があって、医療の研究のために軍の所有として延命する決定。
ところが本人は意識がある。

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いろいろなことを思い出すことで、過去の経緯やガールフレンドとのやりとりが語られます。
彼女の家にいたときに、娘の父が帰ってきて、そして部屋に入ることを許される場面など、意外ですが胸に染みます。
ベッドで、父の使うトイレの音が聞こえたり、列車の音が聞こえたりする、いい場面でした。

軍隊でのこと。キリストという男。

昔の家の記憶。犬や猫、ひよこの住む家。
寒い朝のトイレ。コロラドからLAに引っ越したときの記憶。

そもそもは、有刺鉄線にひっかかったバイエルン兵の死体があまりに臭うので、それをなんとかしろという上官の命令。
その任務に充てられたジョニーは、戻る途中に落ちてきた爆弾の直撃にあう。

そしてジェイソン・バローズ演じる彼の父親。
社会でも成功しなかった父が、唯一誇りをもっていた釣りと釣り竿。

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あるとき彼がそれを流してなくしてしまう。
その時のやりとりがまた泣けます。「たかが釣り竿じゃないか」。

・・・というような調子で、少しずつ現状と過去がわかってくるという構成になっている。うまい。
過去はカラーなんですよね。

あまり関係ないですが、アメリカの物語では、父親と息子のつながりが感動的に描かれることが多い気がします。
日本だと圧倒的に母親ですが、アメリカ映画で母親と息子というドラマはあまりないように思います。

ある時、気づいてくれる看護婦が指で文字を書いてくれてクリスマスがわかる。
彼女がもつ感情とそれに反応する彼。

最後、SOSを続けるラストがまた悲しい。

監督ダルトン・トランボ
脚本ダルトン・トランボ
原作ダルトン・トランボ
製作ブルース・キャンベル
撮影ジュールス・ブレンナー
編集ミリー・ムーア
●出演者
Joe_Bonhanティモシー・ボトムズ
Kareenキャシー・フィールズ
Christドナルド・サザーランド
Joe's Fatherジェイソン・ロバーズ
Joe's Motherマーシャ・ハント
Fourth_Nurseダイアン・ヴァーシ
Tilleryエドワード・フランツ

※データはmovie walkerです。
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