2018年2月12日(日)
Hiroshima mon Amour 1959年 日本(大映) フランス
有名な映画ですが、初見です。
ほとんどが岡田英次とエマニュエル・リヴァの会話で進んでいく。
広島に映画の撮影で来た女と、建築家の男が出会って、情事を重ねる。
二人はいろいろな事を話すが、そのうち話は女の過去になっていく。
女はパリ、その前は故郷ヌヴェールにいた。
ヌヴェールで、当時支配していたドイツ兵との恋に落ち、逢引をかさねて駆け落ちしようとした朝、
町は解放されて、ドイツ兵は狙撃されて死んだ。
町民は彼女をなぶりものにして、髪を切り、彼女は気がふれて地下室暮らしを続けた。
そして快方に向かって、そっとパリに逃れた、という過去。
女はそのドイツ兵を男に重ね合わせて、気持ちが高ぶっていく。
最後のセリフ、あなたの名はヒ・ロ・シ・マ、君の名はフランスのヌヴェール。
そこに物語が集約されます。
ただ見ていて面白いのは、当時の広島の街や生活の様子。
男が吸うたばこは「いこい」。
新広島ホテルの簡素なつくり。
男の自宅の純日本風のつくり。
カフェ「どーむ」で話す二人。そこの窓から見える広島の夜景。
夜の街、雨、印度カレーの看板の下。
駅の待合で、おばあちゃんを挟んで話す二人。
おばあちゃんが不思議そうに二人を見る。
クラブ・カサブランカ。
英語で話しかける男。
女性が一人では遅すぎる時間ですね・・・。
そして夜が明けて、天窓が明るくなる。
広島とヌヴェールがカットバックで描かれて、戦争というものが二面で語られる。
不思議な映画です。
監督アラン・レネ
製作永田雅一 、 ジャック・アンドレフェー
原作マルグリット・デュラス
脚色マルグリット・デュラス
撮影サッシャ・ヴィエルニー 、 高橋通夫
音楽ジョヴァンニ・フスコ 、 ジョルジュ・ドルリュー
編集アンリ・コルピ 、 Jasmine Chasney 、 Anne Sarraute
●出演
女エマニュエル・リヴァ
男岡田英次
母ステラ・ダサス
父ピエール・バルボー
ドイツ兵ベルナール・フレッソン
※データはmovie walkerです。