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黒い十人の女(1961)

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2016年2月7日(日)
大映 1961年

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今見るからかもしれないけれど、これは面白いなぁ。
テレビのディレクター、風(船越英二、ぴったり)が、手を出した9人の女に追われ、妻を加えた10人の女に囲まれてどうなるか・・・。

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女は女優、アナウンサー、広報社員、女性スタッフ、受付、出入りの印刷屋の社長など、さまざま。
そのころのテレビ局ディレクターの、忙しく、しかも極めていい加減に事を処理していく様が、かえって楽しい。
そして女性に対しても、ほんの挨拶のように関係を持って行くんですね。

それらの女性たちが結託して風を懲らしめようとするというのだから、「オリエント急行の殺人」みたいです。

冒頭の、山本富士子が夜道を歩く場面から、顔だけが白くうかびあがる様子など、
日本映画くささがなく、その後もずっと、ヨーロッパ映画をみているような感じがします。
なぜだろう、キャメラかな、編集かな。それが魅力。

クレイジーキャッツや森山加代子も出ていて、普通そういう流行のスターを出すのは、そこだけ変な甘さが出るけど、そんなことも全くなく、流れも途絶えません。そういえば伊丹十三も若いアナウンサー役で出てますね。

女性の中では、なんといっても宮城まり子の女社長が出色。
いかにもというキャラになりきるのと、あとで出てくる様子がまたおもしろい。

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面白いといえば、妻の山本富士子が夜中ベッドでおしりを突き出してうつぶせで寝ている場面があって、それも笑ってしまった。
とても美人女優の寝方ではないですね。

結局、船越英二はどうにもしようのない状況になるのですが、その終わり方も渋くていいです。
岸恵子の運転する車の反対車線に、横転して炎上するトラック、これがなかなか印象的。



監督市川崑
脚本和田夏十
企画藤井浩明
製作永田雅一
撮影小林節雄
美術下河原友雄
音楽芥川也寸志
録音西井憲一
照明伊藤幸夫
スチル薫森良民
石ノ下市子岸惠子
風双葉山本富士子
アート社三輪子宮城まり子
四村塩中村玉緒
後藤五夜子岸田今日子
虫子宇野良子
七重村井千恵子
八代有明マスミ
櫛子紺野ユカ
十糸子倉田マユミ
百瀬桃子森山加代子
風松吉船越英二
本町芸能局長永井智雄
野上大辻伺郎
花巻伊丹十三
若山佐山真二
メーキャップ係中川弘子
警官に扮した俳優浜村純
羽織の男伊東光一
局員イ夏木章
局員ロ志保京助

※データはmovie walkerです。

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