2019年2月10日(日)
ギャガ 2018年
キネマ旬報の2018年ベストテン授賞式に行って2度目を見ました。
それでもまだよくわからないところを中心に書いてみます。
この家族は、もちろんほんとの家族ではない。
家はおばあちゃん(樹木希林)の持ち物で、一人暮らしということになっている。
けがをした柴田(リリーフランキー)を連れてきた現場監督は、
柴田さん家族いたんですね、と驚く。
柴田治は信代(安藤サクラ)の店の客だったと言っている。
この二人は結婚しているのかどうか。
娘・亜紀(松岡茉優)がおり、これはおばあちゃんの孫にあたるようだが、
なぜか両親はこの亜紀は海外に留学している、と信じている。
その亜紀は風俗のバイトをしている。
息子・祥太(城桧吏)もいる。
彼は最後に自分の出生を教えられる。
松戸のパチンコ屋、赤のビッツ。
TVブロスのコラムで戸田真琴が書いていたことが、やたらとリアリティがあった。
「貧乏な家って、うちもそうだったけれど部屋に異様に物が多い。
たぶん根本的なものが足りてないから、どうでもいいものが捨てることができないのだろう」
という一文には、参った。いやすごいのはそこから展開していく後半なんですけどね。
海の場面がまぶしい。
家族づれの海というのは、どうしてこう平和なのでしょうか。
あるいは雪だるまをつくる親子。
万引き家族というのは、万引きをする家族という意味ではなく、
万引きで集まった家族もどきのことなのでしょうか。
おばあちゃんは自分の夫を奪った女の孫娘を万引きして住んでいる。
夫と妻は子供を万引きしている。小さな女の子も連れてきてしまった。
息子はその子に万引きを教える。
それを非難することなく、やめさせようとした商店主は亡くなってしまう。
女の子はもとの、DV両親のところに戻される。
亜紀は4番さんのこぶしに涙する。
ここがよくわからないんですけれど。
いや亜紀の存在がよくわからない。
彼女は、帰ろうと思えば帰れる裕福な家がある。
しかし、フーゾクでバイトし、不器用な男に入れ込む。
なぜ彼女はあの疑似家族の中に位置を見つけているのか。
父母との間に何かがあったのだろうということしかわからない。
ここがわかると、もうちょっとすっきりわかるんでしょうが・・・。
監督是枝裕和
製作石原隆 、 依田巽 、 中江康人
プロデューサー松崎薫 、 代情明彦 、 田口聖
アソシエイトプロデューサー大澤恵 、 小竹里美
脚本是枝裕和
撮影近藤龍人
衣装黒澤和子
音楽細野晴臣
美術三ツ松けいこ
編集是枝裕和
録音冨田和彦
音響効果岡瀬晶彦
キャスティング田端利江
ヘアメイク酒井夢月
助監督森本晶一
照明藤井勇
装飾松葉明子
ラインプロデューサー熊谷悠
制作担当後藤一郎
●出演者
柴田治リリー・フランキー
柴田信代安藤サクラ
柴田亜紀松岡茉優
4番さん池松壮亮
柴田祥太城桧吏
ゆり佐々木みゆ
柴田譲緒形直人
柴田葉子森口瑤子
北条保山田裕貴
北条希片山萌美
川戸頼次柄本明
前園巧高良健吾
宮部希衣池脇千鶴
柴田初枝樹木希林
※データはmovie walkerです。