2018年3月4日(日)
スターサンズ 2017年
前編で書いたこと以外でいえば、
ベッドシーンが多い事が、少し特別な感じを受けます。
冒頭、芳子の登場場面からは、少し前の日本映画の雰囲気をすごく感じました。
なぜだろう、木下あかりの表情でしょうか、態度でしょうか。
新次と芳子も、出逢いがそうだし、一緒になってからも存在の確認のように相手を求めます。
自殺防止クラブの代表・川崎(前原 滉)と同じクラブ所属の西口恵子(今野杏南)のセックスシーン。
その西口恵子はバリカンに好意を抱いて、ホテルで抱き合いますが・・・。
あるいは、不動産屋の社長(高橋和也)が覗きをやること、エロビデオを事務所で見ていること。
この、執拗に描かれるセックスシーンがどういう意味なのか、考えざるを得ません。
人の結びつきの希薄さの裏返しとして描いているのか。
生命力の根源として描いているのか。
新宿という街のエネルギーとして描いているのか。
日本映画の伝統で描いているのか。
好きだから描いているのか。
バリカンだけは彼女を抱けないのですね。
まあ、見た感じで単純に言えば、監督さんがおっぱい好きなのかなぁ、と。
あと、後半ですべての関係者が狭い世界につながって、集約されていくような展開になります。
これも、ちょっとあまりと言えばあまりな筋書きにみえます。
原作がこうなっているのかもしれませんが、もう少しなんとかできなかったかなと残念です。
でも素晴らしい作品ということに変わりはないのです。
気になったことを、忘れないように書いたおきたくて。
監督岸善幸
原作寺山修司
脚本港岳彦 、 岸善幸
撮影夏海光造
音楽岩代太郎
主題歌BRAHMAN
●出演
新宿新次菅田将暉
バリカンヤン・イクチュン
木下あかり
モロ師岡
高橋和也
今野杏南
山田裕貴
河井青葉
前原滉
萩原利久
小林且弥
川口覚
山本浩司
鈴木卓爾
山中崇
でんでん
木村多江
ユースケ・サンタマリア
※データはmovie walkerです。