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ザ・ウォーク(2015)

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2019年5月5日(日)
THE WALK 2015年 アメリカ
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実話なんですね。なんとなく聞いたことはあったものの、この映画で詳しく知ることになりました。
1974年のことですから、45年前か。
なんといっても、メイン舞台があのツインタワーですから、それも特別な気持ちになります。

小さいときに見たサーカス団に魅了されて、それからは綱渡り、ジャグリングに夢中になるフィリップ(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)。
独学で学んだあと、そもそもの『白い悪魔たち』団に入れてもらい、団長パパ・ルディ(ベン・キングズレー)に指導を仰ぎます。

このパパ・ルディが、いいんですね。
ちょっと武士道の師匠みたいなところがあって、本質的なことを話します。
コンプリメント、挨拶なんだ、と。
お客さんにこころから敬意と感謝の意をつたえるんだ、と教えます。
大げさな身振りはいらない。

結局追い出されることになります。

フィリップはパリに出て、大道芸を始める。弾き語りの娘アニー(シャルロット・ルボン)との共同活動。
美術学校の庭で稽古を積むというのもフランスらしい。

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この映画を一言でいえば、ある若者がワールドトレードセンターのニュースを知り、そのビル間をワイヤーで渡る夢をみる、ということになります。
単純きわまりない物語ですが、このストレートさこそこの映画の面白みでもあります。

とにかく、その夢の実現のために一歩一歩近づいていく。
パパ・ルディの指導を仰ぐために再入門。技術を教えてもらうために都度お金を払う。

村祭りでの池の上、苦いデビューから、ノートルダム寺院(4月15日尖塔が消失!)での大成功、と進みいよいよアメリカへ。

そしてアメリカでも協力者=共犯者を得て、工事中のワールド・トレード・センターに忍び込む。
ここらへんからは、いろんなトラブルを乗り越えてどう実現するか、といサスペンス要素も入ってきます。

エレベータの貸し切り運転、夜中の警備員の見回り、ロープを渡すための弓矢がこない、予想外の時間、などなど。
中でも印象的なエピソードが、明け方に屋上に上ってくるスーツ姿の男。
これはきっと実話なんでしょうが、妙に説得力のある場面でした。

特に説明はされませんが、足の裏からにじむ血とか、気になる要素はたくさんあります。
それでもとてもテンポがよく、しかもフランス語なまりの英語が少し滑稽味を加えてくれて、最後まで緊張しながらも楽しめました。

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寝そべっていたところにくる鳥のエピソードもよかったなぁ。
ロープとタワーと自分が一体になる感覚というのが、神髄なんでしょうね。

そしてアニーが言う「今度は私が夢を探す番よ」。
フランス人なのにアメリカンです!

監督ロバート・ゼメキス
製作スティーヴ・スターキー 、 ロバート・ゼメキス 、 ジャック・ラプケ
原作フィリップ・プティ
脚本ロバート・ゼメキス 、 クリストファー・ブラウン
撮影ダリウス・ウォルスキー
衣裳スティラット・ラーラーブ
音楽アラン・シルベストリ
編集ジェレマイア・オドリスコル
エグゼクティブプロデューサーシェリラン・マーティン 、 ジャッキー・ラヴィーン 、 ベン・ワイスバーン
キャスティングスコット・ボーランド 、 ヴィクトリア・バロウズ
プロダクション・デザインナオミ・ショーハン
視覚効果スーパーバイザーケヴィン・ベイリー
●出演
フィリップ・プティジョセフ・ゴードン=レヴィット
パパ・ルディベン・キングズレー
アニーシャルロット・ルボン
ジャン=ピエール / ジェイ・ピージェームズ・バッジ・デール
ジャン=ルイクレマン・シボニー
ジェフ/ジャン・フランシスセザール・ドムボイ
デイヴィッドベネディクト・サミュエル
アルバートベン・シュワルツ
バリー・グリーンハウススティーヴ・ヴァレンティーヌ


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