2018年12月23日(日)
The Born Fighter 1966年 日活
こう見ると、高橋英樹って印象があんまり変わらない。
なんだか高校生の扮装をしているようで変な感じ。
原作を読んでないので、どこまでがアレンジかわからないけど、
岡山のバンカラも可笑しいし、会津の会津魂というのも相当ヘン。
とにかく喧嘩に明け暮れ、先輩のスッポン(川津祐介)とともに、大騒ぎ。
会津若松へ引っ越し学校で、良志久=らしく、という掛軸の言葉。
漢字、当て字で精神を語るというのが、日本人のある部分の人たちは、好きなんだよね。
でも確かに今でもこれらの片鱗を感じることがある。
見ながら、おお、こういうことあったなぁと感じるところ。
ある意味日本の底に流れる土着的なものかもしれず、いまも一皮むけばこうなのかも。
表立っては何も言わず、陰で先生をばかにしたり、隠れて悪戯したり、
というのを「おまえら山ザルじゃ」と切り捨てる。
ナニでピアノを弾くとか、肥溜めにハマるとか、豆を指でぴんと飛ばして、ロウソクの火を消したり。
こういうのを面白がる人もいるかもしれないけど、どうしたものでしょうか。
終盤で道子さんが、修道院に入ったり、急に奥さん風情になり、
それそれが軍隊の行進に蹴散らされる場面がある。
こういったところの唐突さが、何か不思議な感じ。
岡田首相即死、北一輝に感銘を受ける。
ラストは東京へ行くぞ!と汽車に乗る。
あちこちに飛んだり跳ねたりの映画。
道子さんと夜の桜の前で会う場面など、映画だなー、とも感じます。
いずれにしても、破格の物語、映画ですね。
監督鈴木清順
原作鈴木隆
脚色新藤兼人
企画大塚和
撮影萩原憲治
音楽山本丈晴
美術木村威夫
編集丹治睦夫
録音秋野能伸
スチール浅石靖
照明熊谷秀夫
●出演者
南部麒六高橋英樹
道子浅野順子
スッポン川津祐介
タクアン片岡光雄
キロクの父恩田清二郎
道子の母ヨシノ宮城千賀子
カッパ田畑善彦
ウドン屋の娘夏山愛子
近藤大尉佐野浅夫
柔道先生晴海勇三
剣道先生長弘
叔父福原秀雄
叔父の若い妻横田陽子
喜多方中学校長玉川伊佐男
ガニ股先生日野道夫
アヒル先生浜村純
マンモス先生加藤武
金田野呂圭介
橋谷田加川景二
※データはmovie walkerです。