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麗しのサブリナ(1954)

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2017年4月16日(日)
Sabrina 1954年 アメリカ

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3度めくらいだろうか、何度か見ているけれど、どうもピンとこない映画の一つです。

ロングアイランドの大富豪の家、豪華なパーティというと、「ギャツビー」を思い出す。
もちろんあちらは文学作品なので、比較してはいけないのですが、
世界としては似ているはずですよね。

こちらの富豪はまったく屈託のない、能天気な人たちで、
堅物で事業一本やりの兄ライナス(H・ボガート)、遊んでばかりで女たらしの弟(W・ホールデン)という二人。

サブリナは弟のデイビッドに小さいころから恋をしていて、
運転手の父からは、パリの料理学校への修行にと2年間は離される。

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ところが、パリで洗練されてきたサブリナにデイビッドは言い寄り、ついにはライナスも・・・という物語。
女性にしてはたまらないお伽噺のような映画ですね。

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ただ、最初に見た時からイヤな気持ちになったのは、尻ポケットにいれたシャンパングラスが割れるところ。
いくら映画とはいえ、意図してやっているのが残酷な感じ。23針も縫ったと言っているし。
しかも、最後の方ではオリーブのビンでまた同じことが起きます。

パリの料理学校では、やたらと卵を割ります。
なんだか「割る」ことの多い映画に感じるのです。

結婚を事業の拡大のための道具にしていることや、何度も結婚と離婚を繰り返すなど、
愛情に対する扱いがすごく軽く見えます。

その流れかどうか、弟からサブリナを引き離そうとするライナスが、
サブリナに魅了されていく過程や、そもそもサブリナがなぜライナスに心を動かすのかが、今一つわかりません。

だからしゃれたラストシーンが、あんまりハッピーに見えないのです。

堅物の兄と軟派の弟、それがラストで鮮やかに交錯するのですが、
その二人の間柄もどうもよくわからない。

冒頭のガレージでの自殺未遂もあまりいい感じがしないし、なんだか暗いムードの漂っている映画という印象が強いです。
サブリナパンツもほんの一瞬ですしね。

監督ビリー・ワイルダー
脚色ビリー・ワイルダー 、 サミュエル・A・テイラー 、 アーネスト・リーマン
原作サミュエル・A・テイラー
製作ビリー・ワイルダー
撮影チャールズ・ラング
美術ハル・ペレイラ 、 ウォルター・タイラー
セットサム・コマー 、 レイ・モイヤー
音楽監督フレデリック・ホランダー
編集アーサー・シュミット
衣装エディス・ヘッド
●出演者
Linus_Larrabeeハンフリー・ボガート
Sabrina_Fairchildオードリー・ヘップバーン
David_Larrabeeウィリアム・ホールデン
Olive_Larrabeeウォルター・ハムデン
Thomas_Fairchildジョン・ウィリアムス
Elizabeth_Tysonマーサ・ハイヤー
Gretchen_Van_Hornジョーン・ヴォース
Baronマルセル・ダリオ
The Professorマルセル・ヒレイア
Maude_Larrabeeネラ・ウォーカー
Mr.Tysonフランシス・X・ブッシュマン
Miss McCardleエレン・コービー 

※データはmovie walkerです。

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