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手紙は憶えている(2015)

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2017年4月1日(土)
REMEMBER 2015年 カナダ=ドイツ

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ギンレイホールで「幸せなひとりぼっち」との2本立て。
老人2本立てというところですか。

こちらはサスペンスもの。ネタバレがありますので、見てない人はご注意ください。

粗筋は、90歳で介護施設に入っている認知症気味のゼヴ(クリストファー・プラマー)が、友人の手引きでアウシュビッツで家族を殺された無念を晴らそうとする、というものです。

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映画は冒頭からサスペンス感溢れ、本当にルディ・コランダーを見つけられるのか、ハラハラしながら展開します。
そして最後にとても驚く結末が!

その前に、ちょっと驚くというか、ショッキングだったのは、途中でナチ崇拝者が出てきて、
ユダヤ人をひどく嫌っていて、家に入れたことさえ「汚らわしい」というような場面があったこと。
ここまでひどくユダヤ人を嫌悪するのはあまり見てなくて、驚きました。

イメージ 3

しかも、ここの場面では、爆音がたまに響いてサイレンが遠くでなるというそれだけで不安な音が流れている。
犬もずっと吠えている・・・。

この場面のスリルは、またかなりのものでしたけどね。

とまあ、映画としてはすごく良くできていて、俳優陣もすばらしい。
でも、でもですね、とても大事なところで、どうしても納得できないことがあります。
これは最大のネタバレなので、以下はご注意ください。

認知症の人の症状では、最近のことは覚えていないけど、昔の事はよく覚えているものです。
もちろんいろんな症例があるでしょうから、まったく認めないわけではないのですが、このラストで、昔の自分を忘れているというのがどうにも納得できません。
だって、奥さんのルースの事はまだ覚えているし、もちろん体はちゃんと動くという設定だから。

そしたら、普通に考えたら、昔のことは覚えているはず。
だから、自分がアウシュビッツにいたのか、囚われた方だったのかどうか、を忘れるはずないんですよ。
だからあのラストはありえなんですね。

まあ、その点だけを除いたら、かなりサスペンス満載の映画でした。

監督アトム・エゴヤン
脚本ベンジャミン・オーガスト
プロデューサーロバート・ラントス 、 アリ・ラントス
撮影監督ポール・サロシー
美術マシュー・デイヴィス
音楽マイケル・ダナ
編集クリストファー・ドナルドソン
衣裳デザインデブラ・ハンソン
●出演者

Zev Guttmanクリストファー・プラマー
Rudy Kurlander #1ブルーノ・ガンツ
Rudy Kurlander #4ユルゲン・プロホノフ
Rudy Kurlander #2ハインツ・リーフェン
Charles Guttmanヘンリー・ツェーニー
John Kurlanderディーン・ノリス
Max Rosenbaumマーティン・ランドー

※データはmovie walkerです。

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