2017年1月29日(日)
Absolute Power 1997年 アメリカ
まったく予備知識なく見始めたので、最初の展開にびっくり。
その後も、え、こうなる?という部分も多くて、戸惑いました。
単純な娯楽作品的なものでしたら、楽しめばいいんでしょうが、
なんとなくまじめな主張のようなものも感じたので、そうなるといろいろ注文があります。
舞台はワシントン。美術館の一室で絵画の模写をしている人たち。
そこから夜の大邸宅へ・・・。
最初に起こる射殺事件、あれが最も不自然です。
そもそもそこからこの映画が始まるので、けっこう大事なところですが。
あと、いろいろありますが、娘さんが狙われるところ。
あれもあまりにおかしな状況で、誰かに見られれば即アウトなわけで、しかも目的を達していない。
狙撃のところも、なんとなくご都合主義的なところがあって、感心できません。
父(クリント・イーストウッド)と娘(ローラ・リニー)の気持ちの繋がり(修復)をもう少し丁寧に描いたほうがよかったのではないでしょうか。
写真のエピソードや冷蔵庫のあたりの展開で、もうちょっと二人をつなげてほしかったなぁ。
ローラ・リニーがいい感じだったので残念です。
母親との苦労、母の死、検察官としての仕事、それを見てきた父ルーサー。
父が冷蔵庫を覗いているんじゃないかと、その存在感を感じていた娘ケイト。
いいところなんですけどね。
終盤は主人公ルーサーからの報復劇みたいになっていきます。
それはそれで悪くはないですけども、なんとなく後味はすっきりしない。
クリント・イーストウッド作品によくある、巨悪をこらしめる一市民というような物語としてみても、
主人公がスーパーマン的すぎて、どうも共感できません。
たぶん、相手方がへまばかりやるのと、主人公の内面がうまく出ていないせいではないかと思います。
(勝手なこと書きすぎてますが)
でも、スコット・グレン、昔から好きです。
全然関係ないですが、途中でモンティセロの金庫というのが出ますが、あれは?
監督クリント・イーストウッド
脚本ウィリアム・ゴールドマン
原作デイヴィッド・バルダッチ
EPトム・ルーカー
製作クリント・イーストウッド 、 カレン・スピーゲル
撮影ジャック・N・グリーン
美術ヘンリー・バムステッド
音楽レニー・ニーハウス
編集ジョエル・コックス
●出演者
Luther Whitneyクリント・イーストウッド
Alan Richard (President)ジーン・ハックマン
Seth Frankエド・ハリス
Kate Whitneyローラ・リニー
Bill Burtonスコット・グレン
Tim Collinデニス・ヘイスバート
Gloria Russellジュディ・デイヴィス
Walter Sullivanイー・ジー・マーシャル
Christy Sullivanメロラ・ハーディン
※データはmovie walkerです。