2016年12月11日(日)
THE POSTMAN ALWAYS RINGS TWICE 1946年 アメリカ
1942年はイタリア版(監督ルキノ・ビスコンティ)、1981年にはジャック・ニコルソンとジェシカ・ラングという主演で映画になってますね。
両方とも見てるし、原作も読んでいるのだけれど、印象が強かったのはイタリア版ですね。
このジョン・ガーフィールド、ラナ・ターナー版では、主人がケチだけど人がいいというキャラクタが素晴らしくうまく出てます。
電気を節約するとか、洗濯屋と交渉してきたとか、お金をけちるときの楽しそうな感じ。
ギターを弾きながらよく歌う、「こんなにしょぼくれた俺に、お前のような美女が惚れてくれた」みたいな歌が、一層間抜けな感じ。
二人の感情の高まりから、夫を殺して店を二人のものにしようとするわけですが、
いまの目でみると、やたらと二人ともうぶな感じに見えます。
ワルな女とそれに焚きつけられるチンピラ、みたいな構図のはずなのに。
それは映画の倫理コードからできなかったのかな。
そのくせピストルなどを操って、悪徳な感じも時に見せます。
だいたい、この映画モノローグも含めて、やたらと説明が多い。
もうちょっと画面で説明できるようになっているほうがいいかなぁ。
猫がはしご(脚立)を昇る場面がありますが、これは何か迷信と関係ある?
あるいは弁護士のやたらと高圧的な態度。裁判ズレした法廷。
なんだかそんなところがかえって気になります。
家の近く(といっても車で行く距離)に海があって、夜そこで海に入る場面がいくつかあります。
クライマックス近くにも妻のコーラ(ラナ・ターナー)がぎりぎりのところまで泳いでいく場面があります。
これはなかなかきれい。
監督:テイ・ガーネット
製作:ケイリー・ウィルソン
原作:ジェームズ・M・ケイン
脚本:ハリー・ラスキン ニーヴェン・ブッシュ
撮影:シドニー・ワグナー
音楽:ジョージ・バスマン
●出演者
ジョン・ガーフィールド
ラナ・ターナー
セシル・ケラウェイ
ヒューム・クローニン
レオン・エイムズ
オードリー・トッター
アラン・リード
ジェフ・ヨーク
※データはAllcinemaです。